サッカー元日本代表MF本田圭佑とDF槙野智章が、ラストマッチで鮮やかな“パス交換”を披露した。18日深夜、ABEMAで生中継されたワールドカップ（W杯）カタール大会決勝アルゼンチン-フランスで本田は現地から解説、槙野はスタジオでゲスト出演。試合はアルゼンチンが延長PKで制し、36年ぶりの優勝を決めたが、2人の絡みは2-2で延長に入った時点で、本田の“キック”で始まった。

「槙野、今日、ピッチにいないのかな？」

　本田は槙野が1次リーグ日本―スペインを終えた時点で帰国していることを知りながら、切り出しだった。

　試合が終わって現地とスタジオが繋がると、槙野が本田に呼びかけた。

「本田さん、日本に戻って来ているんですよ。俺もピッチ脇で見たかったです」

　本田は自慢げに言った。

「この経験の差は大きいよ。俺と槙野では」

　そして、表彰式の中継も終えてスタジオとのやり取りが終盤になると、ゲスト出演でサッカーマニアの日向坂46影山優佳が、「本田さんと槙野さんのコンビも最高でした」と振り、2人のラスト“パス交換”を演出。すぐさま、槙野が本田に感謝を伝えた。

「僕ね、本田さん。この場を借りて言わせていただきます。本当に楽しかったです。ありがとうございました」

　本田も照れながら、「今日ね、槙野おらんのがやりづらくて。槙野おったらもうちょっとおもしろかったのかなとは思ってる。また、この喜びを次会ったらシェアするよ」。そして、槙野から「またどこかで組みましょうよ」と“リクエストされると、「ぜひ、ぜひ。よろしくお願いします」と快諾した。

　本田と槙野の面白いやり取りは、日本―スペインから加速した。槙野がスぺイン代表フェラン・トーレスとルイス・エンリケ監督の娘が交際しているとの情報を明かすや、本田に「いやいや、マキ、日本がスペインに勝っているときに冗談やめてもらっていいかな」とピシャリ。準決勝アルゼンチン―クロアチアでも、槙野が「僕からプチ情報があります。（アルゼンチン代表の）メッシは試合前、髪を切って臨んでいます。どうですか？」と振ったが、本田は「ノーコメントで」とスルーした。さらには、「槙野、（日本に）帰ってえらいメディアに引っ張りだこで、仕事に出ていると聞いているんで。それで、自分から離れたり、こっちに寄ってきたり、そんな卑怯なやり方は許せないでしょ。俺はそんな都合のいい解説者じゃないんで」と突き放していた。

　しかし、この日はしっかりとトークのパス交換をし、最後には“コンビ再結成“を誓い合った。