「買うなら家を出ろ」 まさかの“親子絶縁”危機乗り越えた21歳女子の旧車愛

イエローの車体が愛らしい日産「Be-1」の21歳オーナー・たぬきちゃんは、あわや“親子絶縁”の危機を乗り越え愛車を手に入れたという。いったい何があったのか。気になる購入秘話と愛車へのこだわりを聞いた。

カーイベント「ガールズカーコレクション」参加時のたぬきちゃんとBe-1【写真:ENCOUNT編集部】
カーイベント「ガールズカーコレクション」参加時のたぬきちゃんとBe-1【写真:ENCOUNT編集部】

国産でわずか1万台ほどしか生産されていない幻の一台

 イエローの車体が愛らしい日産「Be-1」の21歳オーナー・たぬきちゃんは、あわや“親子絶縁”の危機を乗り越え愛車を手に入れたという。いったい何があったのか。気になる購入秘話と愛車へのこだわりを聞いた。

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 たぬきちゃんが旧車に興味を抱いたのはなんと中学のとき。知り合いに乗せてもらったダットサントラックで、旧車の世界に魅了された。Be-1は丸目のライトと今の車にはない丸みを帯びた車体からずっと憧れていた一台だったが、国産でわずか1万台ほどしかないという生産台数の少なさから、手に入れることは半ば諦めていたという。

「ずっと乗りたい車だったけど、とにかく台数が少ない。いつか機会があったらと思っていたら、たまたま地元のカーショップで売りに出ていて、翌日には頭金を持っていきました。即決でしたね」

 憧れの一台を見つけたものの、問題はそのあとだった。実はわずか3か月前、就職を機に両親からスズキ「スイフト」を買ってもらっていたばかり。当時は未成年だったため保護者の同意なしではローンも組めず、相談を持ち掛けたが猛反対されたという。

「まあ、そりゃそうなりますよね(笑)。最終的には父に頼み込んでこっそりサインしてもらったんですが、購入したその日に母にバレて、口利いてくれなくなっちゃって。『どうしても買うって言うなら家を出ろ』とまで言われてたので、そこから一人暮らしを始めました」

 購入金額は約80万円、カスタムには20万円ほどを費やしている。「昭和62年生まれの車で、自分より年上なんです。レトロ感を出しつつ、今風のものを取り入れたハイブリッドな感じが出したい」。パーソナルのハンドルや水中花がついたギアレバーなどは車が生産された時代ものを取り入れており、現代らしいシートとのミスマッチが絶妙だ。

 気になる母親と関係は「実家に帰省したとき、『買い物行くのに乗せてって』と言われました。『乗り心地悪い車ね』とかブツブツ言ってましたけど」とすでに仲直り済みだとか。珍しい旧車で車女子の仲間も増え、充実のカーライフを満喫している。

次のページへ (2/2) 【写真】水中花があしらわれたギアレバーが映えるこだわりの内装
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