地政学・戦略学から見たサッカーW杯 躍進のカギは移民文化とグローバル化
地政学・戦略学者の奥山真司氏が、29日放送のニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(毎週月~金曜、午前6時)に出演した。地政学・戦略学の視点から、現在開催しているサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会について分析した。
奥山真司氏が「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演
地政学・戦略学者の奥山真司氏が、29日放送のニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(毎週月~金曜、午前6時)に出演した。地政学・戦略学の視点から、現在開催しているサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会について分析した。
奥山氏は、戦略という観点から見たときに、サッカー全体がグローバル化しているとして、「人とお金の流れを見てみると、移民組、留学組といった出稼ぎ組の台頭が見えてくる。日本のスタメン、控えも欧州でプレー経験のある選手ばかり」とコメントした。
続けて、「日本だけでなく、いくつかあったジャイアントキリング、例えば、サウジアラビア(世界ランキング51位)が世界ランキング3位のアルゼンチンを破った。また、チュニジア(世界ランキング30位)が世界ランキング10位のデンマークと引き分けた。サウジ、チュニジア両国の選手のプロフィールを見ると、欧州でプレーしている選手が多い。また、チュニジアには、フランス人でフランスでプレーしているが、両親の関係でチュニジア代表にいる選手もいる。かなり国籍の移動が影響している」と分析した。
そして強豪国についても「移民をどう使うか。前回優勝のフランス代表のエース、エムバペの父はカメルーン出身。古くはジダンも移民でした。ベルギーは移民を受け入れたことで世界ランキング2位まで躍進した」と語った。
さらに、国の特徴が出ている可能性についても言及。「中国がW杯にすぐに出てこないのは、トップダウンが激しいというのが中国なりの文化としてあって、W杯出場がうまくいかないのかもしれない。あるいは、組織作りがうまいドイツが躍進しているとか、そういうところが見えてきておもしろいです。人が移動することによって情報が交換されて、新しい戦術も交換される」という見方も示した。