菅野莉央、初の医師役で月9に出演中 韓国ドラマで役作り「結構参考になるんです」

吉沢亮主演のフジテレビ10月期月9ドラマ「PICU 小児集中治療室」で初の医師役でレギュラー出演しているのは、女優の菅野莉央(29)だ。主人公の小児科医・志子田武四郎(しこた・たけしろう)の言動にツッコむ姉御キャラの女医だ。

「PICU 小児集中治療室」で初の医師役で出演する菅野莉央【写真:ENCOUNT編集部】
「PICU 小児集中治療室」で初の医師役で出演する菅野莉央【写真:ENCOUNT編集部】

番組Pからのオファーで人生最短ヘアに変貌

 吉沢亮主演のフジテレビ10月期月9ドラマ「PICU 小児集中治療室」で初の医師役でレギュラー出演しているのは、女優の菅野莉央(29)だ。主人公の小児科医・志子田武四郎(しこた・たけしろう)の言動にツッコむ姉御キャラの女医だ。(取材・文=平辻哲也)

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 同ドラマは北海道にある病院の小児専門の集中治療室を舞台にしたヒューマンドラマ。医師たちが子どものために懸命に治療する姿を描いていく。菅野が演じる河本舞は、武四郎の同級生で幼なじみの小児外科医。バスガイドの涌井桃子(生田絵梨花)、武四郎の親友・矢野悠太(高杉真宙)といつも4人でつるんできたという設定。オファーは、過去に出演した「監察医 朝顔」「SUPER RICH」の金城綾乃プロデューサーからだった。

「医師役も初めてなんですが、金城さんからお話をいただくときははっきりしたキャラクターが多くて。金城さんの中には、そういう印象が強いのかな。舞は言うべきところは言って、引っ込めるべきところは引っ込める気持ちのいい役だなと思っています」

 舞との共通点は「切り替えが早いこと」と「思ったことを言うところ」だという。

「(プロデューサーは)私のことをすごくよく見てくださっているんだと思います(笑)。私をいろいろ削ぎ落としていくと、舞になる。若干、当て書きしてくださった部分とうかがって、そういうことを言っていただくことはあまりないので、本当にありがたいです。より面白いキャラクターにできたらいいなと思いました」

 サバサバしたキャラに合わせて、髪もショートに変身。「金城さんから『ショートにできますか』と言われまして、女の子らしいというより、ちょっとボーイッシュな感じの女の子のイメージだったみたいです。これだけ短いのは初めて。髪の手入れがすごく楽で、もうやめられそうにない」とほほ笑む。

 スタジオでの撮影は和やかな雰囲気だという。

「金城さんはもちろん、平野(眞)監督も何作もご一緒していますし、クランクイン初日から帰ってきたな、と感じています。武四郎の家のシーンは本当に友達や親戚の家に集まったような気持ちで、居心地が良いです。撮影待ちに話しているような空気感のまま本番に臨めています」

 ドラマでは子どもの病気という深刻なテーマを扱っている。

「日々、撮影をしていて、お医者さんというのは、本当にプレッシャーの大きい仕事なんだっていうのをすごく感じます。自分のその判断が、他人の人生を左右してしまう。日々、責任を感じながら、お家にいても、呼び出しもあるし、心休まるときがないんだろうなと。私自身は専門用語を話すシーンはないのですが、(PICU科長・植野元役の)安田顕さんは本当に長いセリフを、さらっとやっていらっしゃるので、かっこいいなと思っています」

「韓国作品にも挑戦していきたい」と語った菅野莉央【写真:ENCOUNT編集部】
「韓国作品にも挑戦していきたい」と語った菅野莉央【写真:ENCOUNT編集部】

現場での楽しみ食事シーン「毎回おいしいんです」

 自身には、武四郎のような幼なじみはいないそうだが、少しうらやましくも思っている。

「大人になるまでずっと交流が続いているのはすごいですよね。ただの友達とも違うし、家族に近い関係性なのかもしれない。その関係性を出すのに、コミュニケーションを工夫して、ちょっと雑な感じ話しかけ方をしてみたり、あんまり目を合わさないで話してみたりとか、何か細かい部分で表現できたらいいなと思っています。(役での)幼なじみメンバーはマイペースな方が多くて、自由。変な遠慮がないのがいい。吉沢さんとガッツリご一緒するのは初めてなんですが、武四郎のままでいてくださるので、本当に幼なじみみたいな感じです」

 現場での楽しみのひとつは、食事のシーンだ。

「監督からは『一番モリモリ食べてください』と言われているんですが、用意してくださる食事が毎回おいしいんです。しゃぶしゃぶ、肉まん……。でも、食べながら、セリフを言わないといけないのが大変。普通だったらちょっとそしゃくして、いいタイミングで話したりするんですけど、(監督の)平野さんからは『食べる途中でしゃべって』と言われているので」。

 留学経験のある菅野は芸能界きっての韓国エンタメ通。過去にはドラマ「秘密の森」シーズン1や映画「エクストリーム・ジョブ」をオススメしてくれたが、どちらも抜群に面白かったので、近作のおすすめも聞いてみた。

「(『パラサイト 半地下の家族』などの)チェ・ウシクさんが好きなんです。後は(Netflixオリジナルドラマの)『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』にハマりました。事件解決もののヒューマンドラマなんですけど、コメディー要素もありつつ、幅広い年代が楽しめる作品です。『PICU』の出演が決まってから、『賢い医師生活』をもう一度見返しています。家でも病院にいるような気持ちを味わい、ICUも出てくるので、結構参考になるんですよ」。まさに趣味と実益を兼ねたネトフリ鑑賞。今後は得意の韓国語を生かして、韓国作品にも挑戦していきたい、という。

□菅野莉央(かんの・りお)1993年9月25日、埼玉県生まれ。2歳のときに子役の道へ。小2のときに映画「仄暗い水の底から」で黒木瞳の娘役を好演。以降、映画、ドラマで出演作多数。法政大に入学し、4年のときに韓国・延世大に留学。近作にはNHK大河ドラマ「青天を衝け」大倉徳子役、映画「わたし達はおとな」。

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