梶裕貴、水木しげる作品の魅力を語る「人間を諦めずに探って描いていらっしゃる」
声優の梶裕貴が20日、東京・調布市グリーンホールで行われた「ゲゲゲ忌 2022」トークセッションに登場した。当日は声優の沢城みゆき、水木しげるさんの長女・原口尚子さん、アニメーターの古賀豪と佐藤順一、追崎史俊も登壇し、水木作品への思いを語った。
Netflixアニメ「悪魔くん」で悪魔くん役
声優の梶裕貴が20日、東京・調布市グリーンホールで行われた「ゲゲゲ忌 2022」トークセッションに登場した。当日は声優の沢城みゆき、水木しげるさんの長女・原口尚子さん、アニメーターの古賀豪と佐藤順一、追崎史俊も登壇し、水木作品への思いを語った。
調布市では名誉市民・水木さんの功績をたたえ、毎年命日の11月30日を「ゲゲゲ忌」とし、水木さんゆかりの地を巡るイベントなどを開催している。今回のトークセッションでは2023年に配信されるNetflixアニメ「悪魔くん」で悪魔くん(埋れ木一郎)役を務める梶が同作をアピールした。
佐藤が総監督、追崎がシリーズ監督を務める同作。梶のキャスティングについて佐藤監督は「上から目線とかバカにしたようなセリフを話さずに、ハスに見ている芝居をしないのが梶さんだった」とコメント。梶は「オーディションも何度かあって、これで落ちたらショックだなと思っていたので、決まったときはうれしかったです。演じるキャラクターはいい意味でつかみどころがない。こうしてほしいという具体的な演出というよりも、僕が思いついたことを提示してその場で作り上げていくような感じですね。人というものがわかっていないキャラクターなので、探りながらやっている感じです。出題者もわかってないクイズに答えているみたいです。彼(悪魔くん)自身の変化もあるので、楽しいですね」と今回の役柄の感想を語っていた。
今年は水木さん生誕100年となる年。MCから「水木作品の魅力とはなんでしょうか」と聞かれた梶は「ネガティブなものではなく、人間に対するある種の絶望感がありつつも諦めてはいない。水木さんはいろんなものを学ばれた上で漫画に落とし込んでくれているんだなと思います。人間はいいやつだけではないし、悪いやつだけではない。人間を諦めずに探って描いていらっしゃる。なんとなくそう感じています」と答えていた。
最後に梶は「貴重なステージに立たせていただきました。僕が幼いころに体験した『悪魔くん』が目の前にあって、大先輩方とご一緒させていただくのがうれしくてなりません。勉強させていただいております。『悪魔くん』はNetflixでの配信ということですので、日本のみならず、世界中の方に見ていただければと思います」と同作をアピールした。
Netflixアニメ「悪魔くん」は、悪魔くんと呼ばれる天才少年が悪魔・メフィストたちの力を借りて、全人類が幸せに暮らせる理想の世界を作ることを目指す物語。今回放送される新作では、大ヒットとなった1989年のテレビアニメ版から30数年後の世界が舞台となり、悪魔に育てられた天才少年・埋れ木一郎が相棒のメフィスト3世とともに、悪魔の引き起こす怪事件に挑む。