YOSHIKI「お互いに助け合い人間の強さを見せつけよう」 コロナ禍を乗り越える決意とメッセージ
ロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIが10日、ニコニコチャンネル「YOSHIKI CHANNEL」で、米国ロサンゼルスの自宅から生配信を行った。すでに3週間目を迎えている外出禁止令のなか、開始前のセッティングから配信中の進行まで何から何までたった1人で行う初の試み。全世界の視聴者に向けて、日本語と英語の2か国語で進行した。「この配信が少しでもみんなの力になれば」と、2時間半にわたって各国のファンと交流した。
LAの自宅から初めてたった1人で生配信 新型コロナ問題、チャリティー活動の意義…あふれる思い語る
ロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIが10日、ニコニコチャンネル「YOSHIKI CHANNEL」で、米国ロサンゼルスの自宅から生配信を行った。すでに3週間目を迎えている外出禁止令のなか、開始前のセッティングから配信中の進行まで何から何までたった1人で行う初の試み。全世界の視聴者に向けて、日本語と英語の2か国語で進行した。「この配信が少しでもみんなの力になれば」と、2時間半にわたって各国のファンと交流した。
開始早々、YOSHIKIは、「1人でやるのがこんなに大変だと思わなかった。非常事態宣言が出る前までいてくれたスタッフのすごさを実感した。胃が痛いです」と、想定外のトラブルに見舞われた心労を吐露。しかし、すぐに気持ちを切り替え、新型コロナウイルスに関する持論などを熱く語った。
「みなさんが心配でしょうがなかった」--。ファンを心配しすぎて食事が喉を通らず、この2週間で7キロ以上痩せてしまったことを告白した。
自身がチャリティー活動をすることについて、「自分が生きてる意味が、時々わからなくなってしまう。でも、チャリティーをすると、人の役に立ってることを実感でき、こんな自分でも生きてる意味がある、と救われる瞬間がある」と語った。先月、YOSHIKIが1000万円を寄付した“COVID-19救済基金”は賛同者も多く、現在10億円にまで広がっているという。「時には否定的な意見もあるが、支援の輪を広げる意味でも、米国で行われているように影響力のある人物が公表することによって支援先の認知度も高まり、結果的に多くの人が救われる」と言葉を加えた。
ウイルスの感染の様子を山火事にたとえた。「はじめは、燃えた木は1本だったかもしれない、ただ、そこから次から次へと燃え移って大火事になってきている。みなさんは動く木で、しかも、自分が燃えてるかどうかは検査しなければわからない。見えない炎を持ってるかも知れず、その炎をほかの木にうつさないために距離を置き、今いる場所からできる限り動かないようにしなければならない。緊急事態宣言が出てない地域でも、見えない炎が広がっている可能性がある。安心してはいけない」。さらに、「小火のときはまだ消せたかもしれないが、これ以上広がると手に負えなくなる」と、人々を心配する思いを伝えた。
YOSHIKIのメッセージは続く。「僕らとウイルスの戦いは始まったばかり。Should have(ああすればよかった)、Could have(こうすればよかった)など、今は誰かを批判する時ではない。この瞬間からできる事をするべき。“明けない夜はない”、“止まない雨はない”。1日も早い終息に向かって、お互いに助け合い人間の強さを見せつけよう。ギブアンドテイクに例えると、今だからこそテイクじゃなくてギブ……最大限のギブをしなきゃいけない。自粛することが、ギブにもつながる」と持論を展開した。
そして、「こんな時だからこそ、楽しいことや、笑えるようなことも考えよう。物事は考え方次第でポジティブにもネガティブにもなる。これからは、心のケアも必要」と語り、「今は外出自粛のため、人々に会えなくてつらいけど、僕らが行っている行動は、ソーシャルディスタンス(社会的距離)というよりは、“フィジカルディスタンス(物理的距離)”だと思う。直接は会えないけど、ネットなどを通じて交流できる。みんなが1人きりだという孤独を感じないように、音楽などを通してファンに寄り添えるようできる限りの努力をしたい」と視聴者をはげました。
スタッフなしの手探り状態で進め、ファンからの他愛のない質問にも自然体で答えたりしているうちに、2時間半が経過。終了間際には、胃痛がいつの間にかやわらいでいたことに気付き、「しゃべることって大事なんだ」と実感。音楽家として、人として、これからもサポートを続けることを表明した。