有村昆が最新鋭の電気自動車に陶酔する理由 テスラは「イーロン・マスクの脳みそ」

時代が進むにつれて増えてきた電気自動車。なかでもツイッター買収に宇宙開発など世界で注目を集めているイーロン・マスク氏がCEOを務めるテスラに“取りつかれた”者がいる。映画コメンテーターの有村昆だ。その魅力とオーナーだからこそ分かる問題点について話を聞いた。

有村昆がテスラ愛を熱弁【写真:ENCOUNT編集部】
有村昆がテスラ愛を熱弁【写真:ENCOUNT編集部】

初めての出会いは「雷に打たれるくらい衝撃」だった

 時代が進むにつれて増えてきた電気自動車。なかでもツイッター買収に宇宙開発など世界で注目を集めているイーロン・マスク氏がCEOを務めるテスラに“取りつかれた”者がいる。映画コメンテーターの有村昆だ。その魅力とオーナーだからこそ分かる問題点について話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV(JAF Mate Onlineへ)

「イーロン・マスク氏の脳みそがあのテスラなんですよ!」。興奮気味に話す有村は姿勢が前のめりになっていった。

 取材当日も愛車テスラに乗って登場した有村。静かなだけでなく、SFの世界に登場する宇宙船のような音がした。

 テスラとの出会いは2019年6月。当時について「雷に打たれるくらい衝撃でした」と振り返る。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンが好きな有村はとにかく新しいもの好き。未来が詰まったその車体にを気にせずにはいられなかった。2012年に発売された「モデルS」15年に発売された「モデルX」は当然のように1500万円超え。なかなか手は出せなかったという。

「友だちが持っていたテスラに乗せてもらったときに根底から覆されたんですよ。これは『車じゃない、テスラだ』って。モデル3発売時に700万円とかに落ちた時に即買いました」

「車じゃない」とはどういう意味なのか? 出会って3年たつも初めて乗ったそのときの興奮そのままで説明する。

「まずはボタンがないんですよ。今までエアコンとかボタン操作していたものが全てタッチパネルでの操作になるんです。それでいて全て音声で操作可能。マイケル・ジャクソン聴きたいって言えば聴けるし、寒いって言えば暖かくなるんです」

「仕様が新しくなっても説明がない」オーナーだからこそ感じるマイナスポイントも

 ベンツにデロリアン、ポルシェ、レクサス。高級車という高級車に今まで乗ってきた。各々良さはあるが勝っていると感じる部分は多分にあった。

「まずはデザイン性。あとは加速がポルシェカイエンより全然速いんですよ。電気代も圧倒的に安い。ポルシェカイエンだったら満給油すると1万6000円くらいかかる。テスラは1600円なんですよ。コスパもいいし優秀っすね」

 ガラケーからスマホになった衝撃と同じだと力説する。

「携帯で買うんですよ? 700万円をポチっと。そして営業マンがいないんです。取りに行くときもスマホがカギなんですよ。説明書もネットで読んでくださいって。Apple(アップル)製品と一緒ですよね。何もないというシンプルさ」

 営業所もなければ営業マンもいない。人件費などのコストがカットされていることは事実だが、「説明がない」という点においては問題点でもある。米国では事故にも発展。刑事捜査に乗り出しているという実態もある。有村自身もネガティブな点として挙げていた。

「急にバージョンアップ(アップデート)するんですよ。使い勝手の良い機能も明日からはなしになったりも……。仕様が新しく変わってしまってなんの説明もないんです。それは不便ですよね。問い合わせセンターも1個しかない。使い方が分からないときは自分で調べるしかないと思います」

アップデートで「乗るたびに新しい車を買った感覚」

 テスラは「イーロン・マスクの脳みそ」だと表現する。車好きの有村から見ても「自動車」に対する考え方が全く違うようだ。

「トヨタ、日産、メルセデスが今までやっていたことは車自体の性能がいい。アクセルとかブレーキとか燃費がいいとかハード面をよくすれば売れるという考え方なんです」と持論を展開した。

 一方でテスラは「その人の運転のくせとかを全部オンライン上に吸い上げていくんですよね。そうすると有村昆のテスラが成長していくんですよ。iPhoneと同じように車がバージョンアップをしていくから古くならないんですよ。納車当時はできなかったことが今はできる。その都度、新しい車を買った感覚なんですよね」と説明する。ハード面は変えなくとも車の内部、ソフト面では運転するたびに進化していっているようだ。

 テスラ愛を語る言葉に熱がこもる。

「テスラにはマスク氏のやりたいことが詰まっている。彼はスペースXって宇宙開発をしながらテスラもやっているので、考えているビジョンが人類を火星に移住させることなんですよ。火星で暮らしていくためのエネルギーが何かというとソーラー。電力なんですよね。テスラの技術を使って火星に住むというところまで考えがいっている。僕はそういう思想に鋭く賛成。それに対する投資をしたいとオーナーになって感じました」

 火星移住への夢を愛車に託す。「間違いなく人類の未来はこっち」。そう熱弁する有村には照れなどなく真っすぐな目をしていた。

□有村昆(ありむら・こん)1976年7月2日、マレーシア生まれ。映画コメンテーター。22歳の時にラジオパーソナリティーとしてデビュー。2012年にニュースキャスターと結婚。21年5月に写真週刊誌で不倫報道、芸能活動の自粛を発表した。同年7月に離婚を発表。愛車遍歴はベンツにデロリアン、ポルシェ、レクサス。

次のページへ (2/2) 【写真】洗練されたデザインに世界にひとつしかない特注シート 有村昆の乗るテスラの車内
1 2
あなたの“気になる”を教えてください