声優でアーティストの梶原岳人がNetflixアニメ「ロマンティック・キラー」（27日配信スタート）に出演している。同作は「少年ジャンプ＋」（集英社）で連載されていた漫画家・百世渡（ももせ・わたる）による青春ラブコメディー。オシャレや恋愛にまったく関心がなくひたすらゲームに没入する毎日を過ごしてきた“非ヒロイン属性”の女子高生・星野杏子（ほしの・あんず）が、ある目的で杏子に恋愛をさせるべく現れた魔法使いのリリと出会うことでドタバタに巻き込まれていく。梶原の役どころは主人公の杏子に想いを寄せる幼なじみの純太（じゅんた）。清純派でスポーツ万能なイケメンという役どころにどう取り組むのか、意気込みを聞いた。

――本作で梶原さんがご担当されたスポーツ系幼なじみの速水純太は、将来はプロ野球選手も夢ではないほどの実力を持つ野球部期待のルーキー。杏子に密かに片思いをしているまじめでピュアな男子という印象ですが、梶原さんから見た彼の魅力と彼に似ているところはありますか？

「純太はうらやましいほど見た目がかっこよくてスポーツ万能なので人付き合いにも慣れていると思われがちですが、内面はすごくピュア。純粋なまま大きくなった、といった人物です。ぼくも昔と変わらないことを今でもやっています。中学生のときはマリオゲームがすごくはやっていて、大学生になって社会に出てからも友だちと同じゲームをして楽しんでいる自分がいます。子どもの頃から今まで精神的に変わらないところが純太と似ているかもしれません」

――主人公の杏子は恋愛をするのではなく、いかに回避するかがモットーの今までにないラブコメヒロイン。自分が信じる道を突き進む一方、変顔をして笑わせるなどたくさんの魅力を持つキャラクターです。杏子の魅力はどんなところにありますか。

「杏子はこれまでの恋愛作品とは一味違うキャラクターです。子どもの頃から大好きなゲームとチョコ、猫に囲まれ元気に過ごしてきた杏子は恋愛をしたくない、興味がない、というところが徹底していてそこが面白いですね。女性からグイグイ迫ってこられると男性は引いちゃうところがありますが、杏子にはそういう下心がなく裏表もまったくありません。だからこそかえって魅力的に見えるのでしょう。これまでの恋愛作品には登場しないタイプの女性ですからとても新鮮に思います」

――本作には個性豊かで魅力的なキャラクターがたくさん登場します。学校一のパーフェクトイケメン・香月司、杏子のことが大好きな速水純太、超大金持ちのツンツンツンデレイケメン・小金井聖。どのキャラクターがお気に入りですか？

「どのキャラクターも魅力的ですが、1人を選ぶなら…、司かな。司は杏子の同級生で学校一のイケメン。すれ違う誰もが恋をしてしまうほどの美男子ですが、本人は恋愛を毛嫌いしています。恋愛に対してグイグイ行くようなタイプではなく女性とは距離を置きたがる。何かを狙ってこうしよう、ああしよう、というのがない。また自己の内側に裏の属性を持っているところも気になってしまいますよね。司はパーフェクトイケメンなのに女性に対して恐怖心を持っているので助けてあげたいです（笑）」

――男性の梶原さんから見て“キュン”と来るようなシーンはありましたか。

「作品についてはシチュエーションを考えるのが大好きです。例えば夏休みなら、花火大会といったお決まりの経験をしないと終われない、と思うんです。高校生の頃、男子でも女子でもそういう経験はしてきたと思いますし、そういう経験が甘酸っぱい思い出になりますよね。『ロマンティック・キラー』にもそういうシーンが登場しますのでぜひ期待してください」

□梶原岳人（かじわら・がくと）

11月28日生まれ。大阪府出身。声優として精力的に活動し、TVアニメ『ブラッククローバー』アスタ役、TVアニメ『炎炎ノ消防隊』森羅日下部役、TVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』只野仁人役など数多くのアニメ作品に出演。2020年には第14回声優アワード新人男優賞を受賞。『あんさんぶるスターズ！！』天城一彩役〔ALKALOID〕、『Paradox Live』朱雀野アレン役〔BAE〕など音楽系の作品では多彩な表現力と歌唱力で活躍。幼少期から親しんできた”音楽”を新たな表現として届けるため2020年11月にアーティストデビュー。