改造総額は「1000万円ではきかない」 20年乗る愛車がハリウッド仕様に“劇的変貌”

日産スカイラインR33(タイプM)に20年以上乗り続け、ついには映画「ワイルド・スピード」の“レオン仕様”に仕上げたオーナーがいる。映画そのままのド派手なバイナルが印象的な1台を駆る、佐川央(ひさし)さんの愛車物語とは。

日産スカイラインR33(タイプM)がワイスピ仕様に大変身だ【写真:ENCOUNT編集部】
日産スカイラインR33(タイプM)がワイスピ仕様に大変身だ【写真:ENCOUNT編集部】

ワイスピ“レオン仕様”に…VeilSide&アートファクトリーの魔法にかかる

 日産スカイラインR33(タイプM)に20年以上乗り続け、ついには映画「ワイルド・スピード」の“レオン仕様”に仕上げたオーナーがいる。映画そのままのド派手なバイナルが印象的な1台を駆る、佐川央(ひさし)さんの愛車物語とは。

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 1996年式のR33をフルノーマルで購入したのは、99年のこと。購入翌年に、同作の登場車両を手がけたことで知られるVeilSide(ヴェイルサイド)にライトチューンを頼んだことから、カスタムにのめり込んだ。

“ワイスピ仕様”への進化が加速したのは、2019年。レオン仕様の原画の存在を知り、ワイスピでおなじみのアートファクトリーで施工。最初は白の車体にバイナルを入れたが、しっくりこなかったため、映画のイエローのカラーリングにオールペン。劇中仕様の“いかつい”バイナルを再び入れ、2020年6月に完成に至った。

「レオン仕様にしたのは、他とかぶらない、というテーマがあるんです。自分が知る限り、国内に他にいなかったので」。それに、地元・徳島に戻ったことが大きなきっかけにもなった。ワイスピ車両仲間の存在だ。「オレンジと黒のVeilSide RX-7 Fortuneに、ブライアンの緑色のエクリプスもいるんですよ。ツーリングに一緒に行く時に、自分だけが迫力に欠ける、物足りないと思って。それで自分のクルマにも個性を出そうと思ったんです。レオンのこれしかないな、と」。

 エンジンは中身もガッツリ手を入れて、430~450馬力。これまで20年以上かけて手塩にかけたカスタム、その改造費の総額は「1000万円ではきかないでしょうね。毎年50万円かければ、20年たてばそのぐらいいきますから。それだけに愛着が沸いてきます」。そもそも、R33を車として維持すること自体が「なかなか大変」だ。「スカイランは走りに関係するアフターパーツ、エンジン・足回りはあるのですが、内装の純正のノーマルパーツがなくて。知り合いの解体業者に使えそうな部品が入ってきたら譲り受けているんです」と、苦労しながらもしっかり走れる状態をキープしている。

 唯一無二の1台への思い入れは強い。「一生手放さない。自分の体が動く限り残していきたいですね。買った当時は、2、3年で飽きるよ、なんて言われたのが20年以上。飽きるどころかずっと楽しいんですよ。ここまで来たら、とことんいきたいですね」と力を込めた。

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