“デカ過ぎる”と話題のプリウス 改造費は「車体の5倍くらい」 駐車場探しにはひと苦労

SNSを中心に驚きの目撃情報が寄せられるプリウスがある。37インチ(約94センチ)の大きなタイヤをはき、ワイルドなグリルガードを前面に付け、約2.1メートルにまでリフトアップして巨大化。“デカ過ぎる”ことが話題を集めているのだ。車検を通った「無敵の合法プリウス」。オーナーのぴすたさん(28)に“制作背景”とアツい思いを聞いた。

約2.1メートル&ワイルドなグリルガードの“巨大化プリウス”はぴすたさんの愛車だ【写真:本人提供】
約2.1メートル&ワイルドなグリルガードの“巨大化プリウス”はぴすたさんの愛車だ【写真:本人提供】

タイヤは37インチ(約94センチ) 純正の1490ミリから「限界の壁に当たりながら」2100ミリへ

 SNSを中心に驚きの目撃情報が寄せられるプリウスがある。37インチ(約94センチ)の大きなタイヤをはき、ワイルドなグリルガードを前面に付け、約2.1メートルにまでリフトアップして巨大化。“デカ過ぎる”ことが話題を集めているのだ。車検を通った「無敵の合法プリウス」。オーナーのぴすたさん(28)に“制作背景”とアツい思いを聞いた。

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「よく聞かれますがこの状態で構造変更取っているので車検を通ります 無敵の合法プリウスになります」。2020年8月のツイッターでこう表現している。愛知県在住のぴすたさん。5、6年前に中古で購入したプリウスで、1年ぐらい普通に乗っていたが、4年ほど前からカスタムを始めたという。

 カスタムにはいくつかのポイントがある。「車体自体はプリウスと分かるように基本触らず、足回りの付け根やエンジンなどの部品を全てブロックで延長しております。(リアに)ヒッチキャリアやカーゴ、(フロントに)他車種用のグリルガードをつけてゴツさを追加しています。タイヤはグッドイヤーの37インチタイヤを装着しております」。

 リフトアップはこんな過程がある。「最初は純正の1490ミリから1600ミリ、その次が1600ミリから1780ミリ、その次が1780ミリから1900ミリ、今の状態が約2100ミリになります。限界の壁に当たりながら段階を踏んで上げてきました。自分が見てみたいものを作ったので、あまりかっこいいと思って作っておらず、こだわりはあまりありません。リフトアップすること自体がこだわりなのかもしれません」。1900ミリまでは自ら手掛けていたというからびっくりだ。図面を描き、部品は整備業者の先輩に頼んで作ってもらったという。2100ミリへの挑戦は、エンジンの位置を下げるなどより高度な技術が必要になったため、整備業者を探し出し依頼。そして驚異のリフトアップを実現させた。

 気になる費用は。「カスタム費用は計算しておりませんが、自分が中古で買った車体の5倍くらいは改造費でかかっていると思います」とのことだ。

 普段から街乗りで愛用しており、休みの日のドライブや通勤にも乗っている。SNSで話題をさらうことについては、「自分の友人たちはもう見慣れてしまっているので、普通の車のように接しています。初めて見た方は驚いているか笑っています。笑顔が見れるのでこちらも笑顔になります。あとはコンビニなどで止まると声をかけられることが多いです」といい、バズるのは慣れっこだ。ただ、「走行中に撮影してくださる人がいるのですが、斜め後ろなどにずっといられたりすることがあり、車線変更にすごく困ることがあります」と苦笑い。

巨大プリウスの立体駐車場探しにはGoogleストリートビューを活用しているという【写真:本人提供】
巨大プリウスの立体駐車場探しにはGoogleストリートビューを活用しているという【写真:本人提供】

狭い道で交通量の多い時間は極力避ける バスから「中をのぞかれるとたまに気まずくなります」

 また、プリウスでこのようなカスタムをやることに対して「燃費のいいプリウスでやる必要がない」「ランクルを買え」といった批判を受けることもあるという。「批判も含めて皆がいい意味で疑問を抱くような、あれっと思うような車を作ることが目的だったので、オフロードを走れない、燃費が落ちるなどのことはあまり気にしていません。見たことのないものを見せたい。僕にとって浪漫です」。

 巨大化をしたがために、ちょっと大変なこともある。とりわけ駐車場探しには苦労しているそうで、「少し古いショッピングモールなどは2.1メートル以下の立体駐車場が多いので、行ったことのない場所は基本事前にGoogleのストリートビューなどで確認します。狭い道なども他の車に迷惑をかけてしまうので、交通量の多い時間は極力避けるようにしています。あと、市バスや通学バスの客席と目線が同じなので、中をのぞかれるとたまに気まずくなります」。リフトアップならではのメリットがあるといい、「渋滞の時に奥まで見れるのでストレスがないことと、高速道路の高い壁の向こう側が見えるので、見晴らしがいいです。また、この車をきっかけに新しい出会いも増えました」と教えてくれた。

 今後、自慢のプリウス愛車をどう乗っていきたいか。「車のイベントなどの集まりや、キャンプ、車中泊など車を生かせることに使っていきたいと思っています。完成と思ってしまうと飽きてしまうので、ゆっくりキャリアやステップなどを作りながらカスタムしていこうと思っています」と、さらなる磨きをかけるという。

 ちなみに、ぴすたさんは筋金入りのクルマ&バイク好き。愛車遍歴を聞くとびっくりだ。「17クラウン→エブリイ(MT)→ミラジーノs(MT)→サクシード(MT)→ネイキッド→BMW 5シリーズMスポーツ→NAロードスター(MT)→ワゴンR(MT)→プリウス→チェイサー(MT)→ステップワゴンになります。現在保有しているのはプリウス、チェイサー、ステップワゴンです。バイクがホークII、ゼファー、クラブマン、ジャイロキャノピーになります」。他の所有車の自慢も盛りだくさんで、「チェイサーはボロいですが1JZエンジンの純正5速、純正サンルーフが自慢です。ステップワゴンは初期型でダブルサンルーフ。こちらは当時仕様に少しいじっています。ただ今1番ハマっているのは、ジャイロキャノピーで一番、熱が入っています」。バイクいじりも含めて、アッと驚かせる“ものづくり”を満喫しているようだ。

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