子育てのために離れた「スカイラインGT-R」、現在は4台目 母娘ツーリングの愛車ライフ
一時は子育てのために大好きな日産スカイラインGT-Rを手放したが、“あの頃”の感覚が懐かしくて再び手元に――。Shellyさんは、2人の娘を育て上げながら、BNR32GT-Rを2台、BCNR33GT-Rを1台乗り継ぎ、現在はパールホワイトの1999年式のBNR34GT-Rを乗りこなす女性オーナーだ。スポーツカーの名車を駆る母の姿を見て育ち、今ではBCNR33GT-Rを愛車にする次女(26)と“母娘ツーリング”を満喫。昨秋にサーキットデビューしたShellyさんの充実カーライフに迫った。
23歳の時に日産フェアレディZを購入 BCNR33GT-Rは「本当に素晴らしいクルマ」
一時は子育てのために大好きな日産スカイラインGT-Rを手放したが、“あの頃”の感覚が懐かしくて再び手元に――。Shellyさんは、2人の娘を育て上げながら、BNR32GT-Rを2台、BCNR33GT-Rを1台乗り継ぎ、現在はパールホワイトの1999年式のBNR34GT-Rを乗りこなす女性オーナーだ。スポーツカーの名車を駆る母の姿を見て育ち、今ではBCNR33GT-Rを愛車にする次女(26)と“母娘ツーリング”を満喫。昨秋にサーキットデビューしたShellyさんの充実カーライフに迫った。
25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV(JAF Mate Onlineへ)
学生時代に免許を取ったバイクが始まり。自動車の免許を取得すると、「速いクルマに憧れました」。最初こそ実家のオートマ車に乗っていたが、23歳の時に、日産フェアレディZ(S130)を購入。ここから“走り”にハマっていく。日産パルサー GTI-Rに乗り、その次に初めてのGT-Rへ。白のBNR32GT-Rを新車でゲットした。「周りでもうわさになっていて、憧れのクルマでした。加速がすごくて、それでいて山道を走っても安定感がある。このクルマに乗れるんだ、というワクワク感を味わうことができました」と当時を振り返る。
その次は、白のBCNR33GT-Rに乗り換え。「ちまたでは“失敗作”だなんて言われていますが、本当に素晴らしいクルマだと思います。BNR32GT-Rと比べると、見た目はぼったりとして大きい感じではありますが、加速性能が優れていると思います」。家族旅行や子どもの習い事の送り迎えにも乗っており、BNR32GT-Rは長女、BCNR33GT-Rは次女にとって“ゆりかご”だったという。
一方で、子どもの成長と共に、お別れの時がやってきた。次女が中学に進学し、ファミリーカーに買い替え。「子どもたちが大きくなってきて、子育てのためドライブの時間が確保できなくなり、教育費にもお金がかかるようになって。考えた末に、手放すことにしました」。最後に業者に引き渡す時の寂しさは今でも覚えているという。「自分自身納得の上で手放すことを決めたのですが、クルマを降りる時、『ここでサヨナラをするのは悲しいな』と、涙が浮かんできて。なんとも寂しかったです」。
子育てが落ち着き始めた頃、“走り”への思いが、ふつふつと沸いてきた。「自然と、懐かしいな、また乗りたいな、と思うようになりました」。自分の純粋な気持ちに従って、6年ほど前にガンメタルのBNR32GT-Rを購入したのだ。「それまで8年ぐらいマニュアル車を運転していなくて、久しぶりのスポーツカーですごく緊張しました。最初は汗だらだらで乗っていましたが、1か月ぐらいで感覚を再びつかむことができました」。すっかり情熱を取り戻した。
「ショップのオーナーさんも『ここまでの状態(の個体)は二度と出てきません』と驚いていた」
ところが、不調を3回ほど繰り返したこともあり、不安を感じて売却。次の1台を探している時に、中古車情報サイトで現在の愛車に巡り合った。パールホワイトのBNR34GT-Rだ。初期型のVスペックで、決め手は、前のオーナーが施した完璧な整備だった。「中身が徹底的にリフレッシュされていたんです。エンジンから足回りまできっちりやってあり、リフレッシュしてから2400キロしか走行していなかったんです。良過ぎるくらいでびっくりでした。簡単に壊れないことが購入の条件の大前提だったので、ぴったり合致しました。それに、ショップのオーナーさんも『ここまでの状態(の個体)は二度と出てきません』と驚いていたぐらいなんです」と熱く語る。2018年6月から大事に乗り続けている。
お気に入りポイントはたくさんあるが、不思議なオーラに魅力があるという。「他のBNR34GT-Rオーナーの皆さんも言ってくださるのですが、顔の雰囲気が違うんです。何台か並んでも、ウチのクルマだけ、何かが違う雰囲気を醸し出しているんです」。年5、6回、仲間たちとツーリングを楽しむ中で、昨年10月にはサーキットデビュー。「いつかはサーキットを走ってみたい」という夢を実現し、富士スピードウェイのショートコースで走行タイムに挑戦している。「サーキットを走るということは、今までの自分になかったステータスです。少しでも速く走れるようになりたい。そんな楽しさを実感しています。サーキットは今後、自分の中でどこまで目指すのか、自分の気持ちに区切りが付くところまで、続けられる限り続けていきたいです」と声を弾ませる。
バイクを乗りこなす母の影響もあって、長女はスズキGSX-R750に乗るバイク好きだ。次女は、家族にとって思い入れの深いBCNR33GT-Rタイプを愛車にしており、「サーキットまで始めて、お母さんはかっこいいですよね」と、母への思いを語る。たまにGT-Rのツーリング会に次女も一緒に参加するといい、2人の愛車を交換してドライブしたことも、Shellyさんは「めっちゃ楽しいですよ」と笑顔を見せる。
Shellyさんにとって、愛車とは。「自分の仕事が忙しい時、ストレスを抱えている時、疲れている時、この子を見ると、気持ちが晴れます。それに乗ると気分が高まります。自分を癒やしてくれる存在です」と語った。