女優の福原遥が、ヒロイン・岩倉舞を演じる次期NHK連続テレビ小説「舞いあがれ！」（10月3日スタート、毎週月～土曜、午前8時）について取材に応じ、作品への熱い思いを語った。物語は東大阪や長崎・五島列島を舞台に、空に憧れる主人公・舞がパイロットになる夢など空への夢を見つけて奮闘する姿を描く。福原は第3週から本格的に登場する。

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「ついに放送されるんだなと、楽しみな気持ちでいっぱいですし、ドキドキワクワクしています。この『舞いあがれ！』でたくさんの方に勇気や笑顔、前向きになれるメッセージを届けられたらと思って日々撮影していますので、たくさんの方にこの作品が届いたらいいなと思います」

　第1週の試写を見た感想を尋ねてみた。

「オープニングを見たときに感動して本当にうれしくて。すごく優しくて、包み込んでくれるような温かい作品。見てほっとすることができ、優しくそっと背中を押してくれるような作品。見てくれる方に温かい気持ちになってもらえるかなと今後の展開が楽しみです」

　福原は学生時代に朝ドラの「おひさま」を見て女優を志した。困難にも明るく前向きなヒロインの姿に勇気をもらったという。

「自分のとらえ方一つで人生を変えられるんだと感じました。それが私の中で大きくて、私もいつか朝ドラに出て見ている方に対して少しでも背中を押せる存在になりたいと思っていました」

　舞は明るいヒロインだが、子役が演じる少女期はなかなか自分の意見を言えなかったりする女の子。成長した舞を演じる上で福原が気をつけていること、また、演じての感触はどうか。

「成長過程をちゃんと細かく表現したいと思っています。小さい頃の舞ちゃんについて、たくさん台本を読んだり、現場の感じを見て、どう成長していこうかと最初に考えました。私自身とかぶるところも多いと感じています。私もあまり意見を言えなかったり、自信がなかったりするので舞ちゃんと一緒に成長している感覚です。それが楽しいですし、（成長した）舞ちゃんを演じていて頼もしくて自分自身も勇気をもらえて不思議な感覚です」

　ヒロインとして立つ朝ドラの現場はどうだろう。

「ぜいたくというか、こんな環境でお芝居をさせていただいて、日々幸せだなと思いながら撮影しています。劇中の家族は、第2の家族のような感覚です。現場で、いろいろ相談させていただいたり、ほどよい緊張感はありつつ、ほっとできる温かい環境です」

　あらためて舞と自身の相違点に言及してくれた。

「舞ちゃんは人の気持ちをすごく分かり、自分よりも人が笑顔でいてくれたらという考え方の女の子。小さい頃は人に合わせたりして、いっぱいいっぱい。でも芯の部分ではこういう人になりたいとか、強い人になりたいという思いが強いです。その思いを大切にしたいと思いながら演じています。成長していくにつれて、努力すれば絶対にできるという前向きで強い女の子に変わります。私と似ているところは、こうしたいという思いはあっても、あまり言えないとか、自信はないけど、やりたいという葛藤。共感できます。逆に自分自身も強くなりたいという思いがあるから舞ちゃんに助けてもらいながら一緒に強くなっていけているかなと思っています」

　朝ドラのヒロインはせりふの量が多くてハードだと言われている。

「大変という感覚はあまりなく、それより演じるのがすごく楽しくて。毎回、新しい発見があったり、キャストの皆さんも本当にすてきな方ばかりで毎回、刺激やいろんな感動をいただいています。とにかく楽しいです。1日に撮る量、スピードにちゃんとついていかないと、という緊張感もありつつ、この聖地にだんだん慣れたらいいなと思います」

　夢だった朝ドラのヒロインの座を射止めた。今後の夢は何だろう。

「今はこの作品をたくさんの方に届けたいです。作品の持つ優しさ、人との関わりの繊細な部分、温かさや愛が大切に描かれている作品。それを伝えたいです。舞ちゃんが頑張っているから私も僕も頑張ろうと思ってもらえるように頑張りたい。全力、出し切りたいです」

　制作統括の熊野律時氏は「福原さんの明るく優しい人柄が現場のみんなに愛されています」と紹介。また、「さわやかで毎朝、元気になれるドラマになってきている手ごたえを感じています」と語った。また人力飛行機や航空学校が登場することで「空を飛んでいく、という朝ドラではほとんどやったことのないことにチャレンジしています。映像的なことにあらゆる手法を駆使しています。舞ちゃんがどうやって空を飛んでいくのか。本当に朝ドラでできるのか」と注目ポイントも紹介した。