衝撃コスプレ男のバイクは超ド派手! こだわりの世紀末カスタムは格安の“DIY”

まるで漫画の世界から飛び出したような“世紀末”な世界観。ど派手なカスタムバイクにまたがる姿は、どこかで見覚えのあるキャラクター。“茨ジャギ”として活動するその漢にはバイクへの並々ならぬこだわりがあった。

愛車へのこだわりを語った茨ジャギ【写真:伊藤賢汰】
愛車へのこだわりを語った茨ジャギ【写真:伊藤賢汰】

衝撃的な“世紀末バイク”はホンダ「VT1300CX

 まるで漫画の世界から飛び出したような“世紀末”な世界観。ど派手なカスタムバイクにまたがる姿は、どこかで見覚えのあるキャラクター。“茨ジャギ”として活動するその漢にはバイクへの並々ならぬこだわりがあった。(取材=伊藤賢汰/文=中村彰洋)

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 人気漫画「北斗の拳」のジャギコスプレ姿が異彩を放つが、またがっているバイクのカスタムもかなりのインパクトだ。元々はコスプレよりも先にバイクカスタムに熱中していた。「カスタムのジャンルもちょっと世紀末風なものが好みだったんです」と経緯を明かす。

 現在の愛車は中古で購入したホンダ「VT1300CX」。こちらは2台目の愛車となり、1台目はホンダ「V-TWIN MAGNA」に乗っていた。初代も“世紀末”スタイルにカスタムしていたという。これもあって「2台目はおとなしく乗ろうと思っていた」と購入当初を振り返る。しかし、わずか3か月ほどで「我慢できなくなっちゃって、ちょっとずつ始まっちゃったんです」と苦笑いだ。

 購入から8年たったVT1300CX。3年ほどかけて現在の“完成形”へと近づいた。

ド派手なバイクを乗りこなす茨ジャギ【写真:伊藤賢汰】
ド派手なバイクを乗りこなす茨ジャギ【写真:伊藤賢汰】

 サドルバッグからスタートしたカスタム。ガトリングライトやガトリングマフラー、ステップ下には工具入れ……。さらには、「これって必要?」と言いたくなるような細かなこだわりの数々。これらのほとんどが既製品ではなく、“DIY”によるものというから驚きだ。

「考えるのが好きで、100円ショップに行っても2~3時間ずっと見ているんですよ。車体に付けてるもので、100円ショップの商品を分解したりして付けているものもあるんです。日用品を買って加工するのが好きなので、バイク用品を買いに行くことはほぼないんですよ。動力部分とかはさすがにバイク用を使っていますが、ほとんど流用だったり、他の車種のものを加工してつけています。VT1300CX自体、カスタムパーツがあまり出ていないのでそこも分かっていて購入しました」

 バイクのカスタムと聞くと“お金の掛かる趣味”だと思われがちだが、茨ジャギの考えは異なる。「今週はここをカスタムしようとなったら1000円ぐらいで予算を考えて、ホームセンターや100円ショップを往復します。それで1週間から2週間かけて作るんです」。

 そんな愛車で1番金額が掛かったパーツはリアタイヤ。「ただ太いタイヤにしたい」という思いから海外から取り寄せたという。多額のカスタム費用を投じているように思われがちだが、総額はトータルでも130万円ほど。その内訳も車体価格が90万円、カスタム費用で3、40万円と説明する。

インタビュー中に“興奮”してしまった茨ジャギ【写真:伊藤賢汰】
インタビュー中に“興奮”してしまった茨ジャギ【写真:伊藤賢汰】

 自宅にどんなガレージを備えているのかと思うところだが、所持している工具は家庭用のグラインダーとドリルのみ。「時間はかかるけど、全部手作りです。お金を掛けて本格的な工具を使えばもっと綺麗に正確にできるんですけど、そういうのを買うお金ももったいない」とこだわりを見せる。一方で工具がそろえば「多分フレームからやりますね」と願望も口にする。

 YouTubeやツイッターなどでツーリングの様子やカスタムの方法なども発信しているが、“世紀末”な見た目とは裏腹に「安全運転」を心がけている。「景色を見ながらゆっくりみんなで走ることが好きなんです」と醍醐味を明かす。

 現在の愛車について不満な点はない。今後の夢については、「お金があれば、トライク。最近はキャンプにもちょっと興味出てきたので、荷物もいっぱい積めるので……でも、しばらくは無理です」と三輪への憧れも口にした。

 自分の好きなことを好きなペースでお金を掛けずに思う存分に楽しむ。これこそが趣味の醍醐味なのだろう。

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