林家たい平&林家ペーが師弟共演 父親役の演技にペー「笠智衆を参考に自分なりに研究」

落語家の林家たい平が27日、東京・アップリンク吉祥寺で行われた主演映画「でくの空」の公開記念舞台あいさつに登壇した。

舞台あいさつに登壇した林家たい平(左)と林家ペー【写真:ENCOUNT編集部】
舞台あいさつに登壇した林家たい平(左)と林家ペー【写真:ENCOUNT編集部】

林家たい平を食う舞台あいさつで場内爆笑

 落語家の林家たい平が27日、東京・アップリンク吉祥寺で行われた主演映画「でくの空」の公開記念舞台あいさつに登壇した。

 たい平の故郷、埼玉・秩父や寄居を舞台に描いた作品で、従業員を失った電気工事店を営む主人公の再生を静かに描いている。普段は笑顔でサービス精神いっぱいのたい平が、笑顔を封印し演じた意欲作。「人の心にすっと解けこんでくる映画。同じような悩みを抱えているみなさんに届くとうれしく思います」と満員の観客に伝えた。

 林家一門の大先輩である漫談家の林家ペーがたい平の父親役。師弟共演を飾った。いつもと同じピンク色の上下の衣装で登場したペーは、マスコミ陣を見回して「タス通信はどこ?」と、タイムリーなギャグをまずは一発。著名人の誕生日を記憶する得意ネタに合わせ「余談ですけど、きょうは宮沢賢治の誕生日です。雨にも負けず風にも負けずにご来場ありがとうございます」としゃがれ声で口火を切り、登壇者や客席を自分のペースに巻き込んだ。

 さらに、「芸能界、無駄に長いんですけど、(映画やドラマの役は)林ペー・パー役ばかり。初めて(演じる)役をもらった。小津安二郎(監督)の『東京物語』を見まして、笠智衆を参考にしてね、自分なりに研究した」と、驚きの演技プランを告白。「ありがとう、いい経験をさせてくれて」とたい平に礼を伝えると同時に、「残るは日本アカデミー賞で主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞を期待しています」と賞レースに色気を見せた。

 ペーの父親役にたい平は「最初はお父さん、という信じられないキャスティングだった」としみじみ。「撮影が進むにつれ、田舎の素朴で不器用なお父さんになって、自然にペー師匠がお父さんに見えてくるのが不思議でした。初めて(ペーの)ちゃんとした芝居を見たので、いい時間を過ごせたなと思います」と、笠智衆ばりのペーの演技に太鼓判を押した。

次のページへ (2/2) 【写真】映画「でくの空」舞台あいさつでの集合ショット
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