新型コロナに負けない!独ベルリンでクラブ“営業”をオンラインで継続、毎晩ライブを開催
新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウン(都市封鎖)に追い込まれたドイツの首都ベルリンで、クラブをオンラインで楽しむ試みが行われていると、AP通信が伝えている。
店舗は閉鎖も…ストリーミング配信「音楽はいつも私を幸せにしてくれる」
新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウン(都市封鎖)に追い込まれたドイツの首都ベルリンで、クラブをオンラインで楽しむ試みが行われていると、AP通信が伝えている。
ベルリンと言えば、クラブカルチャーが有名だが、新型コロナウイルスの感染拡大により、街にあるクラブは3月13日に閉鎖に追い込まれた。だが、一部のクラブでは、DJ、ミュージシャン、アーティストが演奏を続けられるようにするために、ストリーミング配信のプラットフォームを作り、オンライン上でクラブを楽しめるようにしたという。
最初のライブが先週、ベルリンにある元オフィスビルで行われ、多くの人がオンライン上でクラブを楽しんだようだ。ライブは毎晩、午後7時から午前0時までの間、行われているという。
ブランデンブルク州に住むステファン・ランガー氏は、フェイスブックでこれを見つけ、ほぼ毎晩、見て聴いている。こうした“試み”は、人が集まることが禁止されているドイツの人々にとって、心の支えになっているようだ。
ランガーさんは「音楽はいつも私を幸せにしてくれる。今、家ではいつも良い気分です。目を閉じて踊ることができ、ただ自由に感じることができます。(オンライン上であるため)実際に行ったことのないクラブに行くことができる。そして、新しいDJを聴くことができるんだ」と話す。
オンライン上のため視聴は無料だが、このプロジェクトを立ち上げたクラブでは、クラブと出演者を支援するための寄付を募っている。クラブのスポークスマン、ルッツ・ライヒゼンリング氏は「このプラットフォームに必要な費用をカバーし、債務超過を防ぐことを目的としています」と説明した。
べルリンのクラブは世界的に有名だ。1989年にベルリンの壁が崩壊した後、多くの建物が空っぽになり、いくつかは24時間営業のクラブに生まれ変わった。「もしクラブが無くなれば、この街のアイデンティティーの一部を失うことになる。ベルリンのクラブはこの街のDNAの一部なんです」とライヒゼンリング氏は言う。
新型コロナウイルスの感染拡大で閉塞感が漂う今こそ、こうした“試み”が大切になってくると言えそうだ。