元ブランチリポーター、忘れぬ“食レポ洗礼” みそラーメン1日6軒に「めちゃめちゃ苦戦」

タレントの櫻井ゆりのは、TBS系「王様のブランチ」のリポーターを2年半務めた後、社会人を経験し、再び芸能界に戻った異色のキャリアを持つ。芸能界きってのゲーム好きとして知られ、YouTubeでもゲーム実況を配信するが、その中身は他とは一線を画す。視聴者は小中学生が中心で、勉強の相談を受け、保護者が出入りすることも。本来のターゲットは大人で、「まさか小学生としゃべることになるとは」と受け止めている。今後は子ども向けの企画を作りたいと話す櫻井に、これまでの歩みと目標を聞いた。全2回のうち1回目。

「王様のブランチ」で2年半リポーターを務めた櫻井ゆりの【写真:舛元清香】
「王様のブランチ」で2年半リポーターを務めた櫻井ゆりの【写真:舛元清香】

王様のブランチで2年半 「リポートがこんなに難しいとは」

 タレントの櫻井ゆりのは、TBS系「王様のブランチ」のリポーターを2年半務めた後、社会人を経験し、再び芸能界に戻った異色のキャリアを持つ。芸能界きってのゲーム好きとして知られ、YouTubeでもゲーム実況を配信するが、その中身は他とは一線を画す。視聴者は小中学生が中心で、勉強の相談を受け、保護者が出入りすることも。本来のターゲットは大人で、「まさか小学生としゃべることになるとは」と受け止めている。今後は子ども向けの企画を作りたいと話す櫻井に、これまでの歩みと目標を聞いた。全2回のうち1回目。(取材・構成=水沼一夫)

誰もがアッと驚く夢のタッグ…キャプテン翼とアノ人気ゲームのコラボが実現

 私は出身が京都で芸能界入りしたのは、20歳を超えてからでした。きっかけはスカウトです。大阪のポケモンセンターに行って、その帰りにスカウトされました。趣味はゲームやアニメなんですけど、東京には魅力がたくさんあったので、東京に住みたい、好きなお仕事ができたらいいなという気持ちがありました。

 ブランチをやる前にまず、自分の強みは何だろうってなったとき、振り返ると幼少期から兄の影響で私もたくさんゲームをしていて、結構知識として積み重なっていました。ゲームやアニメの知識が豊富だったので自然と2.5次元ミュージカルの話とかにもつながっていったので、何でも自分にできることだったらやりたいと思って、たくさんお仕事に挑戦しました。

 ブランチは京都では放送していなかったんですけど、上京後にすごく面白そうな番組だなと思って見ていたら、オーディションの話があったので挑戦して、運よく取っていただきました。それから2年半、ほぼブランチをやりながら、好きなゲームのお仕事を並行してやりました。

 ブランチのロケは多いときはほぼ毎日ありました。私はアニメやゲームに関するものやアミューズメント系のロケが一番多くて、USJやディズニーでのロケや、食レポをしました。リポートは2年半の間に300件以上させていただきました。その中でも食レポって、すごく皆さん自然と食べたものの感想を言われていますけど、実際やってみたらめちゃめちゃ難しかったです。「本当食べた感想でいいんだよ」と言ってもらっていても、人に味を伝えるってすごく難しくて、素材の味とか香辛料、調味料を勉強しながらやっていました。特に新しい日本初上陸! みたいなグルメは難しかったです。

 ある日、まだ出演して半年ぐらいのときに、ラーメン特集で1日6軒ぐらいみそラーメンのお店をリポートしたことがあったんですが、1日14時間ぐらいロケの中で、もうみその味が分からなくなってきて、最後はディレクターさんに「同じような感想ばっかりで、味が伝わってこないんですけど…」と言われながら、やっていました。自分でも同じようなことばかり言ってしまっているなと思って、めちゃめちゃ苦戦しました。使われているみその種類も白みそ、八丁みそとか全部違う中で、味の特徴も何を伝えればいいんだろうというのがあって…。

 初期のころはリポートがこんなに難しいとは思いませんでした。VTRを見て、ここ全然良いコメントを言えてなかったなって1人で反省会をよくしていました。

タレントを休止し、一般企業に就職した【写真:舛元清香】
タレントを休止し、一般企業に就職した【写真:舛元清香】

ブランチ後に芸能活動を休止 社会人になった理由は?

 テレビ局のアナウンサーの方はすごく上手で、リポートする上での「い抜き言葉、ら抜き言葉はダメ」という基本や、なるべく使わない方がよい言葉を丁寧に教えていただきました。自分では指摘されるまで関西弁と分からない言葉もあって、滑舌やイントネーションも直していただきました。はしのえみさんも20年近く出演されていたので、一緒のロケに行くといろいろなことを教えてくださいました。放送は生放送だったので、決まった時間内に話さないといけなかったので、このコメントを10秒で言えるようにしようと、ストップウオッチを買って家で測って練習していましたね。

 だんだんと生放送に慣れてくると、ちょっとやそっとのことでは動じなくなりました。そこでいろいろな経験ができたおかげで、司会としてイベントとかに呼んでもらえるようになったので、番組には鍛えてもらったなと思って感謝しかないですね。今、実際にエヴァンゲリオンのバトルフィールズというゲームのアンバサダーをしているんですけど、そこでも生放送の司会をさせてもらっているので役に立っていると思います。

 ブランチを卒業してからは芸能活動を休止し、一般の会社に就職をしました。社会人を経験したかったのが理由です。声をかけていただいた会社なんですけど、ゲーム会社に関連している会社だったんですよ。ゲーム会社で働きたいという思いがありました。

 芸能界だと入りが毎日違って、早朝から終わりも夜中とかもあったんですけど、毎日10時出社とか規則正しいなと思い、すごく新鮮でした。

 得た経験ですか? 今、YouTubeの動画を自分で編集しているんですけど、どうしたら動画が面白くなるかなどいろいろなヒントが働く中で得られたのでそこは働いていてよかったなと思います。事務全般や経理、お金の知識も付けれました。芸能界と違うように見えて、礼儀の部分や基本なことは一緒だと思います。幸いにもすごく健康的な時間でしたね。

□櫻井ゆりの(さくらい・ゆりの)京都府生まれ。一家でゲーム好きの家庭に育つ。2014年1月から、16年4月までTBS系「王様のブランチ」元リポーター。ドラマ、映画、本、エンタメ、食レポ、旅などさまざまなコーナーのロケを2年間半担当した。今までプレイしたゲームタイトルは250を超し、FPS、RPG、サッカー、ソーシャルゲームとジャンルは幅広い。現在はBS朝日「テイバンタイムズ」リポーター、エヴァンゲリオンバトルフィールズ公式アンバサダーを務める。

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