女優の松井玲奈が22日、都内で行われた主演映画「よだかの片想い」（9月16日公開）のプレミア試写舞台あいさつに、共演の中島歩、脚本の城定秀夫氏、メガホンをとった安川有果監督とともに登壇した。

軽トラからセンチュリー、バイクにバギー…大御所タレントの仰天愛車遍歴（JAF Mate Onlineへ）

　遅い“初恋”を通して成長する女性の内面を瑞々しく描き、彼女が一歩前に踏み出すその姿は見る者の心をそっと押してくれる本作。恋愛映画だけど恋愛だけじゃない、様々なものを抱えて日々を生きるすべての人の心に響く作品となっている。

　原作者・島本理生の大ファンであり、念願かなっての映画化と主演を務めることになった松井は、顔の左側にアザがある主人公・前田アイコ役を演じると決まった際の心境を尋ねられると「やっと1つの夢がかなうような気持ちで、嬉しくもありながら、大好きな作品、そして大好きなアイコというキャラクターを演じきれるのか、とても不安な気持ちの中にいました」と回顧し、「お話を全部知りすぎているというか、何度も読んでいる作品なので、物語に自分が合わせに行ってしまいすぎないだろうかとか、いろんなことを考えていたなと思います」と吐露した。

　また、本作で初共演となった中島が、アイコの片想い相手の映画監督・飛坂逢太役を演じたことについて聞かれた松井は「『はじめまして』をした瞬間から“飛坂さんがいる”って感じで、よく映画のコメントとかで、『その役者さんが来た瞬間からその役だった』って。すごくナチュラルなトーンのまま、映画の世界の中に中島さんがいてくれて、それが本当に私の中で“飛坂さんだ”って瞬間的に思えて、今でもまだ飛坂さんと一緒にいるんじゃないかみたいな気持ちのまま、私はいますね」と答えると、中島は「よかったです……。松井さんの思い入れのある作品ですし、読んでいくうちに、しかも映画化するってなったらいろんな人を思い浮かべたと思うんですけど、僕みたいなよくわからない人が（笑）、あまり知られていない俳優が来て、“誰だお前！”って思われていたら嫌だなと思っていたので、それを聞けて泣きそうです」とコメントして会場の笑いを誘った。

　さらに、本作にちなみ、初めて片想いしたエピソードを披露する一幕もあり、松井は「私はファイナルファンタジーXがすごく好きで、主人公のティーダに初恋をしました。2次元なので実ることもなく、片想いをずっとしておりました」と打ち明け、今でも片想いをしているのか追求されると「今はもうそんなに熱は上げていないんですけど（笑）」と正直に答えつつ、「ヒロインである大好きなユウナという、私にとっても絶対的ヒロインの女の子を守ってくれる人って意味で、ちょっと屈折した片想いというか、“好きな人を守ってくれるからあなた好き”みたいな、そういう歪んだ初恋をしていたかなと思います」と笑顔で語った。