ガリレオ最新作で存在感 モデル出身20歳女優・川床明日香の原動力「『生きている』と感じていること」

福山雅治が天才物理学者・湯川学を演じる人気シリーズ「ガリレオ」の映画版第3弾「沈黙のパレード」が9月16日に全国公開される。福山、柴咲コウ、北村一輝ら主要キャストが9年ぶりに集結した同作には、7月に20歳の誕生日を迎えたばかりの女優・川床明日香が出演。物語を大きく動かしていく少女を熱演している。モデルから女優へ。活躍の場を広げる川床は「作品の中で、自分が生きていると感じられることが幸せ」と笑顔を見せた。

人気シリーズ「ガリレオ」の映画版第3弾「沈黙のパレード」に出演する川床明日香【写真:ENCOUNT編集部】
人気シリーズ「ガリレオ」の映画版第3弾「沈黙のパレード」に出演する川床明日香【写真:ENCOUNT編集部】

作品の中で「自分が生きている」と感じることがやりがいに

 福山雅治が天才物理学者・湯川学を演じる人気シリーズ「ガリレオ」の映画版第3弾「沈黙のパレード」が9月16日に全国公開される。福山、柴咲コウ、北村一輝ら主要キャストが9年ぶりに集結した同作には、7月に20歳の誕生日を迎えたばかりの女優・川床明日香が出演。物語を大きく動かしていく少女を熱演している。モデルから女優へ。活躍の場を広げる川床は「作品の中で、自分が生きていると感じられることが幸せ」と笑顔を見せた。(取材・文=西村綾乃)

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 映画は東野圭吾が2018年に出版した同名小説が原作。行方不明の女子学生が遺体で発見された事件の容疑者に、湯川の親友で刑事の草薙俊平(北村)が、過去に担当した事件で無罪になった男が浮上したことから物語が展開していく。証拠不十分で釈放された男に向けられる憎悪の目。不穏な空気が漂う中、夏祭りの日にさらなる事件が発生する――。川床は歌手になることを夢見る少女・並木佐織を演じている。

「オーディションに『合格した』と聞いた時は、自分が『佐織』を演じられるのかなという不安がありました。物語の核となるシーンもあったので、佐織を作っていくまでの間は、西谷(弘)監督に質問をしたり、丁寧に準備をしていきました。父親役の飯尾(和樹)さん、母親役の戸田(菜穂)さんとは、撮影の合間に並木家の(セットの)中で話をすることもあったので、自分が過ごしやすい居場所も出来て。コミュニケーションを重ねたことで、自然に佐織になることができました」

 佐織は歌手になりたいという夢を持っている少女。伸びやかで美しい歌声がプロの目に留まり、夢の扉を開こうとしている。

「私は小学校6年生の時に受けたオーディションをきっかけにこの世界に入りました。夢を追いかけるために、諦めなくてはいけないことがあるという部分は似ていると感じたので、同じような境遇だから分かる部分を広げていこうと思いました。撮影以外の時間にも役の事を考えていたのは初めて。思い入れが持てる役と巡り合うことができました」

 映画では、望む未来を切り開くため、強い感情をある人物にぶつける場面もあった。

「物語の大切な場面なので、『大丈夫かな』と心配でした。でも佐織が何に悩んでいて、何が大切だと思っているのかを、自分の中で膨らませていきました。撮影は恋人役の岡山(天音)さんと幸せな時間を過ごしたシーンの後に行ったので、佐織の心がどんな風に動いているのかを感じることができました。プライベートでは佐織のように『まげられない!』と激しく感情を表すことはなく、起きたことに身を任せるタイプです」

 決めたことを貫く佐織の意志の強さに圧倒されたという川床。川床はどんなことを原動力にしているのだろう。

「『楽しい』から続けられるのだと思います。あとは、作品の中で『自分が生きている』と感じられること。これまで出演した作品でも撮影中に、必ず1回は『作品の一部として自分が存在している』とやりがいを持つことが出来ましたが、今回演じた佐織はとても思い入れがある役だったので、常に『生きている』と感じることが出来ました」

川床が歌声を披露する映画の1場面【写真:(C)2022 フジテレビジョン、アミューズ、文藝春秋、FNS27社】
川床が歌声を披露する映画の1場面【写真:(C)2022 フジテレビジョン、アミューズ、文藝春秋、FNS27社】

親友に救われたと感じた思い出とは?

 事件解決に取り組む湯川。真相が明らかになっていく中では、過去の事件で心に傷を負った草薙が救われていく場面もある。川床自身が親友に救われたと感じたエピソードは――。

「仕事を始めた時は、(暮らしていた)福岡と仕事をする東京とを行き来していました。中学生になってからは、学校を早退して仕事に行くこともありました。これは最近知ったことなのですが、そういう私の姿を見ていた友人たちが『福岡に帰って来た時くらいは、仕事のことを忘れられるように。私たちがそういう存在になりたいね』と話していたと聞いて。私のことをそんな風に思っていてくれていたんだと思うとうれしくて。ありがたいなと感じました。いまでも親しくしているかけがえのない存在です」

 高校卒業後に上京。昨春から、東京で大学生生活をスタートした。

「高校生の時は、月曜から金曜まで学校に通うことが出来ている周囲と自分との間には、大きな差があるとコンプレックスに感じたこともありました。でも、大学は専攻などによって受ける授業はバラバラ。みんな一緒じゃなくても良いという環境が、心を解してくれました。上京して東京で暮らすようになって、約1年ほど。仕事後、福岡に帰らない生活が始まったことで、羽田空港や品川駅を利用する時には、『このまま福岡に帰りたいな』と思う時もあります」

 私生活では、7月10日に20歳の誕生日を迎えたばかり。今後の抱負は。

「お祝いをしてくださったマネジャーさんと一緒に、(お酒で)『乾杯』が出来たことがうれしかったです。私が小学生の時から見て下さっている方もいたので『大きくなったね』と喜んでくれました。今作を通じて改めてお芝居をすることが楽しいと思えるようになりました。また『ガリレオ』のような作品に出合うことができるよう、頑張って行きたいです」

□川床明日香(かわとこ・あすか)2002年7月10日、福岡県出身。14年にローティーン向けファッション誌「ニコラ」が行った「第18回ニコラモデルオーディション」で1万1256人の中からグランプリを受賞。以降、同誌の専属モデルとして約4年半活躍した。その後「積水ハウス」のCMで注目を集め、映画「ピア~まちをつなぐもの~」(2019年)で長編映画に初出演し、NHK「なつぞら」のスピンオフドラマ「十勝男児、愛を叫ぶ!」(19年)、NTV「俺の話は長い」(19年)などに出演した。159.5センチ、O型。

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