「ザ・タワー」が最優秀作品賞&観客賞 アニメの最高賞は初
総評として、「(国際コンペティション部門の10本は)素晴らしい作品でした。新人が作ったとは思えない。志も技術も高い作品でした。戸惑ったのはジャンルが違うこと。サスペンス、お父さんの浮気、ドキュンタリー……。女性の監督の作品も多かった。居場所を失った人の内面を描いたものもあった。これぞ、Dシネマ映画祭なんだろう。映画祭には大きな責任がある。今後もあまり商業的にもならず、忖度(そんたく)からも解放された個性的な映画祭でいてほしい」とエールを送っていた。
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国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対して授与される「SKIPシティアワード」は磯部鉄平監督の「ミは未来のミ」。高校生たちが亡き親友の約束を守るために、ある行動に出るという青春グラフィティ。昨年、「予定は未定」で国内コンペティション短編部門優秀作品賞を受賞した磯部監督は「映画祭の期間中、サンダルで歩いていたら、怒られたので、昨日、靴を買いました。昨年、短編部門でグランプリを取った時に、再びSKIPに帰ってきたいと言っていたんですが、賞までもらえてうれしい。初の長編は高3の時の話を撮ろうと思っていました。うれしいです」と声を弾ませた。
各賞は以下の通り。
●国際コンペティション部門
最優秀作品賞(賞金100万円)
「ザ・タワー」(マッツ・グルードゥ監督)
監督賞(賞金各25万円)
「イリーナ」(ナデジダ・コセバ監督)
「陰謀のデンマーク」(ウラー・サリム監督)
審査員特別賞(賞金30万円)
「ミッドナイト・トラベラー」(監督:ハサン・ファジリ)
観客賞
「ザ・タワー」(マッツ・グルードゥ監督)
●国内コンペティション賞部門
SKIPシティアワード
「ミは未来のミ」(磯部鉄平監督)
優秀作品賞(長編部門)
「サクリファイス」(壷井濯監督)
優秀作品賞(短編部門)
「遠い光」(宇津野達哉監督)
観客賞(長編部門)
「おろかもの」(芳賀俊、鈴木祥監督)
観客賞(短編部門)
「歩けない僕らは」(佐藤快磨監督)