母が投稿した“奇跡の写真”で芸能界へ 上白石姉妹、宮脇咲良輩出した名門出身の15歳

芸能界は日々、新たな才能を探している。スカウト、オーディション、紹介。事務所と契約しても、売れっ子になれる確率はわずかだが、輝き始めた原石はいる。株式会社マイタウンのテレビCM「心が帰りたくなる住まい~帰宅篇~」に出演している外原寧々(そとはら・ねね)もその1人だ。幼少期から芸能界に憧れ、上白石萌音、萌歌姉妹らを輩出した名門芸能スクールに通っていた15歳。その素顔に迫った。

テレビCMで菅野美穂と共演中の外原寧々【写真:ENCOUNT編集部】
テレビCMで菅野美穂と共演中の外原寧々【写真:ENCOUNT編集部】

マイタウンのテレビCMで菅野美穂と共演中

 芸能界は日々、新たな才能を探している。スカウト、オーディション、紹介。事務所と契約しても、売れっ子になれる確率はわずかだが、輝き始めた原石はいる。株式会社マイタウンのテレビCM「心が帰りたくなる住まい~帰宅篇~」に出演している外原寧々(そとはら・ねね)もその1人だ。幼少期から芸能界に憧れ、上白石萌音、萌歌姉妹らを輩出した名門芸能スクールに通っていた15歳。その素顔に迫った。(取材・文=柳田通斉)

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 マイタウンのCMは菅野美穂がメイン。母子がやり取りをする設定で、娘役を外原が演じている。

 夕食の支度をする母親に、娘は「ママ~、手伝うよ」と声を掛ける。母は笑顔で「助かる~」。そっけなくしていた息子(田中奏生)も「何か手伝うよ」と言いながら支度に加わる。何でもない日常の幸せを描いた映像だ。

 菅野はトップ女優。田中は、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」に登場する新聞記者・青柳和彦(宮沢氷魚)の少年期を演じている元子役の俳優だ。その中、新人の外原がオーディションでこの役を勝ち取った。

「撮影当日は緊張しました。菅野さんはとても腰の低い方で、おじぎも深かったです。私にも優しく話しかけてくださいました。私が地元の鹿児島市でミュージカルの稽古をしていたことをお話すると、興味を持っていただき、その話で盛り上がりました」

 外原は幼少期から芸能界に憧れ、中1の春、上白石姉妹、宮脇咲良(LE SSERAFIM)らを輩出したマリアミュージカルアカデミー(鹿児島市)に入校した。同年の12月には同市内のホールでミュージカル公演が行われことになり、外原も夏から稽古に集中。キャリアが浅く、大きな役はもらえなかったが、「人への礼儀も含めてたくさんのことを教わり、度胸もつきました。公演後もアカデミーで学べたことは、私にとって大きなことでした」と振り返る。

4歳から芸能界に憧れた外原寧々【写真:ENCOUNT編集部】
4歳から芸能界に憧れた外原寧々【写真:ENCOUNT編集部】

4歳から芸能界に憧れ、複数オファーに「まさか選べる立場に」

 もっとも、芸能界の入口は1枚の写真からだった。外原が中2だった2020年冬、母親がオーディションサイトのDeviewに外原の写真を投稿。そのかれんさを目にし、複数の芸能プロダクションが反応した。

「事務所の方々が東京から来てくだり、まさかという思いでした。私は4歳から芸能界に入りたいと思っていたのに、急に選ぶ側になるなんて考えられないことでした。とてもありがたかったのですが、最も熱く思いを伝えてくださったアービングに入ることにしました」

 アービングは女優の橋本マナミ、奈緒、元SKE48の松井珠理奈、歌手の丘みどり、リュ・シウォンらが所属。新人発掘・育成にも力を入れており、外原は中3までは鹿児島市と東京を往復しながら、卒業後は上京してオーディションや演技レッスンを受けている。同世代のライバルは数多く、勝ち抜くことは容易ではないが、外原は今年2月8日にウェブ公開されたNTT西日本の企業CM「地域を思う篇」にも出演。地域への思いを語る女子高生役を演じ、ナレーションも務めている。

「それまでもいくつかのオーディションは受けていましたが、このときは特に気合が入っていました。直前にお会いしたNHKのプロデューサーさんに『このオーディションは私のためにある、私しかいないと思い、自信を持って臨むこと。面接の会場に入った瞬間の印象で決まることもあるよ』と教えていただいたからです。なので、私は『おはようございます。外原寧々です。よろしくお願いします』と大声であいさつしました。ただ、そこは(受験者の)控室で皆さんはキョトンという感じでした(笑)。すごく恥ずかしかったのですが、声に気づいた監督さんが、面接室から私を見に来てくださいました。今思うとそれが良かったのかもしれません」

大学進学は考えず、女優道にまい進「3年でやっていける状態に」

 そして、マイタウンのテレビCMにも起用されたが、目標はドラマ、映画、舞台で活躍できる女優。大学進学は考えず、「高校の3年間で女優としてやっていける状態にしたいです」と言った。

「1年の間はレッスンをしっかりと受け、2年になったらオーディションの数を増やしていきたいです。受からないとしても、最終審査には必ず残っていたいです」

 演技レッスンでは、泣きの芝居を得意とすることに驚かれたという。

「小さい頃から、喜怒哀楽の感情を出す度に泣いていました。なので、物語に入り込んでいくと自然に涙が出てきます」

 憧れの女優は有村架純で、「目のお芝居がすごいです。それだけで感情伝わってきますし、勉強になります。バラエティー番組に出演されているときも、品を感じますし、ミステリアスな部分もあるところも素敵です」と熱弁した。そんな有村も、「女優を始めた頃はオーディションに落ち続けていました」と公言している。厳しい芸能界。鹿児島から出てきた外原は、覚悟を決めて女優道にまい進する。

□外原寧々(そとはら・ねね)2006年(平28)12月20日、鹿児島市生まれ。中3から芸能活動をスタートし、NTT西日本の企業CM「地域を思う篇」、マイタウンのCM「心が帰りたくなる住まい~帰宅篇~」に出演。特技は書道(準2段)、洗濯物たたみ。趣味は読書、料理。家族は両親、兄、妹。名前の「寧々」は、母親がファンの女優・大塚寧々にちなんで命名。155センチ。

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