「ガンダム・エアリアル」をプラ板から完全自作 職人モデラーの思い「楽しみを伝えたい」

プラ板から「機動戦士ガンダム 水星の魔女」に登場するガンダム・エアリアルの1/72モデルを作り上げた猛者が、SNSで話題を呼んだ。投稿主は、鷹盛洸(タカモー)さんだ。

プラ板から完全自作されたガンダム・エアリアルが話題に【写真:タカモーさんのツイッター(@Mg45Tallgeese)より】
プラ板から完全自作されたガンダム・エアリアルが話題に【写真:タカモーさんのツイッター(@Mg45Tallgeese)より】

鷹盛洸(タカモー)さんのツイートが大バズリ 原点は第一次ガンプラブーム

 プラ板から「機動戦士ガンダム 水星の魔女」に登場するガンダム・エアリアルの1/72モデルを作り上げた猛者が、SNSで話題を呼んだ。投稿主は、鷹盛洸(タカモー)さんだ。

 4月2日にツイッターで「ガンプラ買ってきました」として投稿したのは、タミヤ社製の平らなプラ板。「放送開始あたりの完成目指してユルユルやります」と宣言し、「ガンダム・エアリアル」の画像も貼り付けている(当初の予定は1/60モデル)。

 少しずつ作業を進めていく過程を投稿しながら、完成へと近づけていったタカモーさん。6月15日にはキービジュアルポスターと同じ、片膝をついたポーズが取れるところまで完成させた。

 そして7月2日には「#7月になったのでフォロワーさんに自己紹介しようぜ 狂人だよ」とつづり、画像で制作過程を振り返ったツイートが5000RT、1万8000いいね超えの大バズリ。その後、塗装も終わらせて本体は見事完成し、展示会でも披露している。

 既製品に勝るとも劣らない、圧巻のクオリティー。1日2~3時間の作業を3か月半ほど継続し、完成させたという。凄まじい技術と熱意だが、モデラーとしての原点はどのようなものなのか。

「子供の頃から粘土遊びが好きで、自分が好きなアニメロボットを作っていましたので、そこからプラモデルに自然と移行していましたね。最初はアオシマ(青島文化教材社)の合体ロボットシリーズなどを作っていましたが、やはり第一次ガンプラブーム(1980~83年頃)がハマるきっかけとして大きかったです」

 最初にプラ板から作品を作ったのは、ガンプラブーム中の小学生時代にさかのぼる。「ガンダム」作中に登場する兵器の「ドダイYS」とのこと。「模型雑誌にいかにも『君にもできる!!』くらいの感じで図解が載っていて、それを見て作りました。今思えばかなり稚拙な造りでしたが、当時は十分満足していました」と、タカモーさんは振り返る。

 今回、ガンダム・エアリアルの製作を決意したのは、「一番はガンダムのデザインに惹かれたのが強いです」とタカモーさん。それに加えて、「昨今のガンプラ不足で、また『買えた』『買えない』と一喜一憂するなら、番組開始まで6か月あるので、自分で作った方が早いかって判断になりました(笑)」とも明かしてくれた(※)。

 まさに職人技だが、自作する際に気を付けていることや、モチベーションの源はどこにあるのだろうか。

「形にするだけにとらわれず、プロポーションのバランスに気を遣いますね。自分の好みもありますが、見た人に『カッコいい』と思ってもらえるシルエットになるよう心がけています。

 人に見てもらうことを前提にしているので、見た人に驚きを与えたり、心を動かせたらという気持ちが強いと思います。自分の好きな機体を作って手にするのも楽しみの一つですが、この楽しみを見た人に伝えられたらという気持ちもあります」

 そんな熟練モデラーのタカモーさん。これから挑戦してみたいことも聞いてみた。

「ずっとアニメロボットばかり作ってきたので、カーモデルやフィギュア造形など、他の分野もやってみたい気持ちはありますね」

 少しずつ、自らの手でイチから作品を完成させていく姿は、見る者もワクワクさせてくれる。“フル装備”を目指して今も続くガンダム・エアリアルの作業過程が気になる方は、ぜひタカモーさんのツイッターをチェックしよう。

※ガンダム・エアリアルの公式プラモデルは1/144サイズが10月発売予定

鷹盛洸(タカモー)さん:https://twitter.com/Mg45Tallgeese

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