「六本木クラス」第2話 夏祭りに強烈な乱闘 高い再現度も、オリジナル版はさらに暴力的

テレビ朝日系「六本木クラス」(毎週木曜、午後9時)の第2話が14日に放送された。Netflixで配信され日本でも大ヒットした韓国ドラマ「梨泰院クラス」の日本リメーク版。ネットでは「再現率高い」などの声が上がっているが、第2話では文化や慣習の違いから設定変更された場面が多く見られた。

竹内涼真【写真:ENCOUNT編集部】
竹内涼真【写真:ENCOUNT編集部】

平手友梨奈が本格的登場 「梨泰院クラス」顔負けの大暴れで「最強」「天使」の声

 テレビ朝日系「六本木クラス」(毎週木曜、午後9時)の第2話が14日に放送された。Netflixで配信され日本でも大ヒットした韓国ドラマ「梨泰院クラス」の日本リメーク版。ネットでは「再現率高い」などの声が上がっているが、第2話では文化や慣習の違いから設定変更された場面が多く見られた。

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(※以下、ドラマ「六本木クラス」および「梨泰院クラス」の内容に関わる記述があります)

「六本木クラス」の第2話は、主人公・宮部新(みやべ・あらた)の父親を交通事故死させた真犯人の証拠を警察署長が隠滅する衝撃シーンを皮切りに、居酒屋「二代目みやべ」店内での乱闘シーンまでが描かれた。「梨泰院クラス」の第2話中盤から第3話後半に相当する部分だ。日本版らしいのは出所した新が居酒屋に立ち寄り熱燗(あつかん)の日本酒を飲んで「辛い」とつぶやくシーン。オリジナル版では主人公パク・セロイ(パク・ソジュン)が焼酎を飲み干し「苦い」とつぶやいている。

 また、オリジナル版ではハロウィーンのシーンが六本木ヒルズ内の夏祭りに変更されている。出所した新が元高校同級生で初恋の人である楠木優香(新木優子)の手紙をもとに六本木を訪れる。向かった先は夏祭りの会場。客は浴衣を着て屋台の飲み物やステージショーを楽しむなど日本情緒にあふれている。高揚感に包まれた新の元に浴衣姿で駆け寄ってきたのがキツネのお面をかぶった優香だった。

 オリジナル版では梨泰院の街を埋め尽くしたハロウィーン客がごった返す中、口を血だらけにしたネコのお面をかぶったオ・スア(クォン・ナラ)が抱き着いてくる。「梨泰院クラス」は実際にハロウィーンの時期に合わせて撮影スケジュールを組んでおり、画面には多文化感があふれている。この雰囲気を出すため「六本木クラス」では夏祭りの客に外国人エキストラを多数起用していたが、視聴者の目にはどう映っただろうか。

「梨泰院クラス」は全16話で各1時間~1時間半ほど。「六本木クラス」は全13話、1話あたり1時間弱となるため設定変更やシーンのカットは避けられない。第2話でもオリジナル版に登場した重要シーンがけっこう割愛されていた。刑務所から出所するシーンは新が1人で出てくるが、オリジナル版では雑居房で同室だったヤクザの組長も出所し、自動車で迎えに来た組員らが整列していた。

 夏祭りで再会した新と優香は飲んで踊り明かし、新は優香の家まで送る。その後、物語は7年後の2017年秋にジャンプするが、オリジナル版ではセロイがスアと別れるシーンから遠洋漁船に乗り込むシーンまでが挿入歌「その時 その子は(Some day, the boy)」の哀愁漂うメロディーとともにゆっくりと描かれている。初恋の人の元を去ってはるか遠くの外洋へと向かうセロイの引き裂かれる感情と新たな決意が“距離”によって描かれる重要なシーンだ。

「六本木クラス」第2話では高校生でインフルエンサー・麻宮葵役の平手友梨奈が本格的に登場し、オリジナル版のチョ・イソ(キム・ダミ)も顔負けの大暴れを披露。ネットでは「最強」「天使」などの声が上がった。葵がアップした校内いじめの現場動画が拡散されるシーンは痛快だったが、オリジナル版ではレストランや職場、電車内、校内のスマホユーザーがいじめ動画に反応して「まだこんな子が」「怖い世の中ね」「親の責任だ」などとコメントを書き込むシーンが次々と登場。さらに小刻みに揺れる書き込みの文字がコンピューターグラフィックス(CG)を使って画面に挿入されるなど凝った演出となっている。

 日本版で強烈だったのはラスト近く。居酒屋「二代目みやべ」に珍しく来客が。その中の1人がホールスタッフの元チンピラ・内山亮太(中尾明慶)に向かって「おい、そこのサル、熱燗持ってこいよ」と挑発したことで内山は激高。オリジナル版では「バイト、焼酎を持ってこい」だった。「バイト」が「サル」に変更されたことで怒りがより強く表現された。客と店員の乱闘で店内はメチャメチャに。さらに内山が倒れた客に鍋のスープをかけようとするところでストップが入った。一方、オリジナル版のこのシーンは煮えたぎるチゲのスープを客の足にぶちまけるなど、暴力性が容赦なく描かれている。

「梨泰院クラス」と「六本木クラス」。比べれば比べるほど興味は尽きない。

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