町田啓太、役作り超ハードトレは「人体実験のよう」 役者として「唯一無二の存在に」

俳優の町田啓太が、陸上自衛隊を舞台にした青春群像劇に主演する。パイロットに憧れた高校時代。厳しい寮生活を送った経験がある町田は、自らの青春が主人公に重なると語る。始まった撮影で、自衛官の服に袖を通した町田は「身が引き締まる思い。過去で一番熱い夏にしたい!」と意気込んでいる。

ドラマ「テッパチ!」で自衛官を目指す青年を演じる町田啓太【写真:山口比佐夫】
ドラマ「テッパチ!」で自衛官を目指す青年を演じる町田啓太【写真:山口比佐夫】

人生の岐路は「心が動く方に踏み出したい」

 俳優の町田啓太が、陸上自衛隊を舞台にした青春群像劇に主演する。パイロットに憧れた高校時代。厳しい寮生活を送った経験がある町田は、自らの青春が主人公に重なると語る。始まった撮影で、自衛官の服に袖を通した町田は「身が引き締まる思い。過去で一番熱い夏にしたい!」と意気込んでいる。(取材・文=西村綾乃)

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 ドラマ「テッパチ!」(フジテレビ系)は陸上自衛隊を舞台に青年たちの成長と熱き思いを描いた物語。町田は主人公・国生宙(こくしょう・ひろし)として奮闘する。過去の出演作はクールな役が多かったが一転、破天荒な肉体派男子を演じている。

「僕が演じる宙(ちゅう:愛称)は、高校時代はラグビー部でエースでしたがケガで夢破れてしまい、(卒業した)いまはくすぶっている状態。湧き上がるエネルギーをどこにぶつけていいのか分からず、協調性がないのに、やけっパチな考えで自衛官を志願します。規律を重んじる共同生活を通じて、どう変化していくのか。成長する過程も注目してほしいです」

 群馬県で生まれ育った町田は、パイロットを夢見て石川県内にある航空高校に進学。自衛隊の様式を参考にした寮生活を送っていたという。

「中学までは、規律とは無縁ののどかな田舎町で過ごしていたので、集団行動を重んじる寮生活は刺激的でした。点呼や基本動作など、一致団結して行う撮影では、高校時代を思い出し懐かしかったです。集団生活を続ける中で生まれる独特の一体感を感じてもらいたいです。(防衛省の全面協力を得た)撮影では陸上自衛隊の施設にも出向きました。車両や機材など、初めて見るものばかりで、すべてが新鮮です。現場に行くたびに発見がありますが、中でもプロのみなさんの立ち姿に見ほれました。安心感がにじみ出ていて、僕らとは全然違う。心身ともに鍛えているから風格が出て来るのだと思うので、僕もそこまで持っていけるよう頑張りたいです」

 国の平和と安全を守るため、ドラマには過酷な訓練シーンも登場する。撮影前から、さまざまなトレーニングに励んでいるといい、「内容を全て話すには、1日かかる」とストイックな一面も見せた。

「訓練に耐えられるだけのフィジカルを鍛えようと、人体実験をするかのようにいろいろなトレーニングをしています。撮影が終わるまで続きますし、今後は強度も上がっていく。体脂肪の増減や筋肉量についてはあまり分からないのですが、体感として身体が重くなりました。あとは、(身体が大きくなり)着られなくなったTシャツなどが増えました」

ダンスとの出会いについて語った町田啓太【写真:山口比佐夫】
ダンスとの出会いについて語った町田啓太【写真:山口比佐夫】

役作りのため厳しい食事制限、ごほうびはプロテイン

 陸上自衛隊の施設では、訓練生が受けるような講義も体験。合間に現役の陸上自衛隊員と交流することもあった。

「どんなトレーニングなんだろうと臨んだのですが、体力的には乗り越えることができたので、訓練生としての身体づくりに近づけているのかなと自信になりました。隊員の方同士は、上下関係が厳しく、規律の中で過ごされていますが、みなさん家族のような一体感を持っていることに気が付きました。心の距離感が近いというのかな。休みの日には駐屯地から出て外出するときもあると聞いたのですが、『一緒に街を歩くと、自然に足踏みが合う瞬間がある。これは、自衛隊あるあるなんだ』と聞き面白かったです。僕ら(俳優陣)もしっかりと関係性を築き、作品に取り組み、最終回の頃には、自然に足並みが合ってしまうような関係になれたら良いなと思います」

 最初は人と和せずにいた宙は、同じ夢を持つ仲間や熱血指導をしてくれる教官らと接していく中で、居場所を見つけていく。町田自身は役者としての自らを、どう見つめているのだろうか。

「僕は夢を追いかけ進学した高校でダンスと出会い、その魅力にはまりました。空からダンスに夢が変わり体育大学に進学をしました。岐路に立ったときは、自分の心が動く方に踏み出したいと選択してきました。新しいチャレンジを続けることができるのが役者。誰かを目指すのではなく、唯一無二の存在になるために感性を磨きたいと思っています」

 厳しい食事制限をしているいま。ごほうびはプロテインという。「最終回の撮影が終わって、好きなものを心置きなく食べられるようになったときに、『頑張った』『やり切った』と思えるのだと思います。その日まで、共演者一人一人とバディを組むような気持で駆け抜けたい」

 ドラマは6日午後10時(初回15分拡大)から、フジテレビでスタートする。

□町田啓太(まちだ・けいた)1990年7月4日、群馬県生まれ。2010年に劇団EXILEのオーディションに合格。同年12月に舞台「ろくでなしBLUES」で俳優としてデビューした。主な出演作はNHK大河ドラマ「青天を衝け」、テレビ東京ドラマ「ダメな男じゃダメですか?」など。身長183センチ、血液型O。

ヘアメイク:薩广綾子
衣裳:大城志帆
持道具:佐々木ちほ

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