俳優の塚本高史が15日、都内で行われた映画「TELL ME～hideと見た景色～」（7月8日公開）の完成披露上映会に今井翼、ロックバンド「FUZZY CONTROL」のギター＆ボーカルのJUON、塚本連平監督とともに出席した。

　1998年5月に急逝したアーティストのhideさんの実弟・松本裕士さんの著書「兄弟 追憶のhide」を原作に、hideさんの遺した音楽を世に届けるため奮闘する弟と仲間たちの軌跡を描く。今井は本作で映画初主演を飾った。

　塚本はhideさんと2人で楽曲を制作していたプロデューサーI.N.A.を演じた。「僕の中での映画のテーマは『hideちゃんのファンを裏切らない』。hideちゃんのファンにうそがないように、僕がずっと見てきた好きな人のファンを裏切りたくなかった」と思いを吐露。

　自分もファンだからこそ細かい部分こだわったようで、「現場でガチャガチャ言わせてもらいました。記者会見のシーンはロケ場所の関係で入ってくる場所が逆だった。『いやこれは違う』と指摘して、扉なんかないのに違うほうから入った」という。塚本の指摘に監督も柔軟に対応し、「すんなり受け入れてくれる懐の深さだった」と振り返った。

　塚本の姿勢を間近で見ていた今井は「僕は座長らしいことしていなくて、高史くんが座長」と感心。「高史くんはhideさんのことを崇拝しているからこそ、細かいところに高史くんの意見があった。映画を極力忠実に描くのには高史くんの存在が大きかった」と感謝した。

　hideさんを演じたJUONは撮影中「毎日hideのことを思いながら過ごすことは貴重なこと。ミュージシャンとしてこの上ない喜びだった」といい、「冷静になればなるほどプレッシャーを感じるんですが思ったより重圧はなかった。演じられるうれしさが（プレッシャーを）勝った感じ」と語った。