大谷晋二郎負傷、対戦相手の苦悩 杉浦貴「ボクの技でケガ、本当に申し訳ないです」
藤波辰爾がかばう 「故意にケガをさせたわけじゃない」
悩み、迷いながらも杉浦は気丈にリングに上がった。
世界ヘビー級王者として田中将斗を迎え撃ち、手に汗握る激闘の末、最後は24分42秒、スライディングDに敗れた。ダメージでしばらく場外であおむけになった。田中から「杉浦も本当はいろいろ思ったことがあったかもしれないけど、いつもと変わらず、俺にひじをぶつけてきて感謝しています」とメッセージを送られた。
この日の試合で立会人を務めた藤波辰爾は、事故後に杉浦に電話を入れていた。「こういうときってみんなそう。事故のときは対戦相手はものすごい自信を喪失する。当事者だからすごい気になってしまう」。誰かがフォローしてやらねば、という思いからだった。「故意にケガをさせたわけじゃない」と杉浦をかばった。
気持ちが晴れる日は、きっと訪れる。杉浦は「大谷選手は何度でも立ち上がって、何度でも来る男だと思っています。ケガから必ず…必ず復帰してまた立ち上がってリングに戻ってきてくれると信じて、祈って、リングで大谷選手を待っています」と心からの回復を願った。
次のページへ (3/3)
【写真】大谷の妹・葉月さんがリング上で代読した大谷の手紙全文