陣内孝則、18歳の衝撃体験を告白 暴走族に交じって反省文「お袋にそそのかされて」

体を絞って撮影に臨んだという【写真:舛元清香】
体を絞って撮影に臨んだという【写真:舛元清香】

撮影は大河ドラマ「麒麟がくる」と同時進行「意外と規則正しい生活」

 撮影にあたっては体も絞った。「当時は大河ドラマ『麒麟がくる』と同時進行で、意外と規則正しい生活を送っていたんですよね。レーサーって、シュッとしているイメージがあったので、食べ物を節制して、まめにジョギングをやって、今より10キロは落としていたんじゃないかな。でも、現場に入ってみると、体格のいいレーサーの方は結構多く、意外と自由に生きてらっしゃる方が多くて、そこまで気にすることはなかったかと思ったんですよね」。

 レーサー役の野村周平、娘役の吉川愛と共演してみて。「お二人とも芝居に真摯に向き合っていましたね。周平君はやんちゃなイメージあるけど、先輩の言うことにいろいろ興味を持って聞いてくれる。オフの時にはふらっと温泉に行ったりして、オンオフの切り替えをするんだなぁ、と。吉川さんは演技が上手でした。(メカニック役の)本田博太郎さんは役を深く作っていく人だったし、みんな役者たちは素晴らしい人たちだな、と思いますね」と振り返る。

 映画はドリフト界の第一人者、ドリキンこと土屋圭市監修、レースシーンはCGには頼らず、リアルに撮影し、演者も実際にレースカーに乗って撮影した。完成作はどう見たのか。

「正直、実は一つ間違ったら、すごくつまらない映画になるんじゃないかと危惧していたんです。レース自体、そんなに興味ないから、入り込めないんじゃないかな、と。ハリウッドの『フォード対フェラーリ』も観ていましたが、向こうは湯水のごとくお金を使って、CGを使うじゃないですか。でも、実際はとんでもなかったですね。アナログで撮影して、これだけの迫力を出すなんて、これは半端な映画じゃないぞと思い、下山監督をすごく尊敬しました」

 さほどクルマ好きではない陣内も、レースシーンの臨場感に太鼓判を押した。

□陣内孝則(じんない・たかのり)1958年8月12日、福岡県出身。82年に「爆裂都市 BURST CITY」で俳優デビュー。「ちょうちん」(87)で第12回報知映画賞主演男優賞、第30回ブルーリボン賞主演男優賞、第11回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。「極道(やくざ)渡世の素敵な面々」(88)と「疵」(88)でも第12回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。主な映画出演作に、「さらば愛しのやくざ」(90)、「河童」(94)、「種まく旅人~みのりの茶」(2012)、「超高速!参勤交代」(14)などがある。監督作品として、「ロッカーズ」(03)、「スマイル~聖夜の奇跡~」(07)、「幸福のアリバイ~Picture~」(16)がある。

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