UAが長男・村上虹郎との日々を明かす 実は役者に大反対だった「3日間泣き続けました」
6年ぶりのリリースとなったUA史上もっともポップでカラフルな新作「Are U Romantic?」は、今の若い世代に届けたいという思いのもと、楽曲の仕上がり具合を確かめるために信頼できる人物を“相談役”に置いて制作が進められたという。その中の1人がUAの長男であり、現在ドラマや映画、舞台で引っ張りだこの俳優・村上虹郎だ。まるで友達のような仲の良い親子だが、実は虹郎が俳優を目指すと宣言した時、UAは大反対だったという。
虹郎が私を母親に成長させてくれた
6年ぶりのリリースとなったUA史上もっともポップでカラフルな新作「Are U Romantic?」は、今の若い世代に届けたいという思いのもと、楽曲の仕上がり具合を確かめるために信頼できる人物を“相談役”に置いて制作が進められたという。その中の1人がUAの長男であり、現在ドラマや映画、舞台で引っ張りだこの俳優・村上虹郎だ。まるで友達のような仲の良い親子だが、実は虹郎が俳優を目指すと宣言した時、UAは大反対だったという。(インタビュー・文=福嶋剛)
――NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」ではドラマのキーパーソン、雉真勇役として大活躍でした。
「見ましたよ! ほんと面白かったです。テレビはほとんど見ないので最初は全然知らなかったんですが、日本にたまたま帰ってきたら放送が始まっていて、第1部の終わりぐらいだったと思うんですが、見始めたらもうハマってしまって(笑)。カナダに帰ってから日本の番組を受信できる方法を教えてもらったんです。それでドラマが面白くて虹郎が出なくなっても関係なく最後までずっと見ていましたよ(笑)」
――そんな日本の朝の顔の1人をUAさんはどんなお気持ちでご覧になっていましたか?
「当初はカナダにいたので状況も分からず、これまで以上にまわりの方々からの反響がすごくあったので、いったい何が起きているんだろうという感じでした」
――ご長男ということで最初の子育ては大変な面もあったのでは?
「私は虹郎にとって親にはなり切れなかった人で、むしろ虹郎が私を成長させてくれて。親にさせてくれた人だと思っています。だって初めての子どもですし、親として未熟なままで虹郎は成長していきましたから」
――虹郎さんから役者の道に進むと言われたときはいかがでしたか?
「もともと虹郎は演劇に重きを置いた学校に通っていたので、よく舞台を見学しに行きました。『銀河鉄道の夜』のジョヴァンニ役とか『ヤマタノオロチ』のスサノオ役とか、意外と主役が多かったんですが、まだ子どもでしたから『なんでやねん!』みたいな突っ込みどころもたくさんあって面白かったんです。『ヤマタノオロチ』の時なんてもう1人の主役の子がセリフの途中で鼻水がバーッと出ちゃって主役の2人でめっちゃ笑ってしまってね。その時は親として今以上にハラハラしながら見てました(笑)。
そんな子がまさか本当に役者になるなんて思ってもいなくて。ちょうどその時にカナダへの移住を考えていて、移住先を探すために家族でキャンプをしながら旅をしていたんです。その途中で『自分は映画のオーディションに行きたいんだ』と言ってきて。その時、私は大反対したんですが、それを振り切って彼はオーディションに行ってしまい、旅の途中でポンと抜けてしまったんです」
――大きな決断だったのですね。それからどうなりましたか?
「まだ4人目が生まれる前でしたから虹郎を入れて家族5人で一緒にテントの中で寝ていたのに、突然虹郎がいなくなってしまい、私は寂しくてテントの中で3日間泣き続けました。でも2人の小さい子どもたちが目の前にいるのにずっと泣いていたらあかんと思って、4日目にようやく涙が出なくなったんです。その後、虹郎はすごい楽しそうにしているし、着々と成功していったんで感心していました」