紅白で2年連続ギネス記録、三山ひろしがけん玉極めるまでの10年間 落語にも挑戦の源
落語にも挑戦「話すたびに毎回お客さんの反応が違う」
――けん玉以外にも、多くの趣味をお持ちだと聞いています。
「カブトムシの飼育も大好きでしてね、累代飼育はかれこれ5年になります。最初は子どもが夏祭りでもらってきた6匹から始まったものです。今年はちょっと少なくて30匹ちょっとだったんですが、昨年はちゃんと成虫になったものが135匹。それを2ペア(4匹)にして、一つのカゴに入れて、(ファンの)皆さまにプレゼントしています。夏休み恒例のカブトムシ譲渡会です。三山ひろしが育てた“ミヤマカブト”ってね(笑)。それを持って帰ってもらって、ご自宅でその日からすぐに飼育ができるセットにしています。転倒防止の木もちゃんと2本入れてるんですよ」
――落語にも挑戦していらっしゃいます。
「ちょっとハマってやっています。古典落語を二つ覚えて、今年の3月から全国で披露しようというのを始めました。一部が落語、二部が歌謡ショー。落語は大体、枕を入れて25分から30分の話です。そのあと、休憩10分挟んで、支度して歌謡ショーを楽しんでいただくという流れです。常に新しいものを見てもらって楽しんでもらいたいという思いです。『三山ひろし、今度は何やるんだろうな』という部分は常に持っておきたいなと思っています」
――落語の練習にも相当な時間が必要ですよね。
「もう本当に悪夢を見るくらいずっと練習してましたね。次の話が出てこなくなったりする夢を見るんですよ。うなされながら起きて、夢で良かった。というようなことは何回もありました。稽古も含めて大変なんですけど、やっぱり落語は面白いですね。話すたびに毎回お客さんの反応が違うんですよ。それはお客さんが違うんじゃなくて、自分の間が違う。わずかな間が外れるだけで笑いが起きなかったり、思わぬところで笑いが起きたりするんです。
中には泣いてくださるお客さんもいらっしゃる。落語って笑うだけじゃなくて、泣けたりもするし、感動したりもする。感情を揺り動かすようなことが、話し方一つで変わるのが面白いなと。今後も歌と落語、両方、続けていきたいです。自分が演じるっていう部分では、演歌の世界と全く一緒なんです。落語のエッセンスがちょっとでも自分の歌の世界に入ってくると、また演じ方や歌い方が変わってくるんじゃないかなとも思っています。自分がこれから芸を重ねていく上では、日本の三大話芸といわれる落語、講談、浪曲の三つはちょっと習っておきたいなっていうのはあるんですよね」