【NEXUS】“Uの子孫”山本空良が「THE MATCH」参戦を熱望! 史上初の親子二代でのドーム進出なるか
「NEXUSの選手がRIZINに呼ばれるよう、自分が道をつくりたい」
実際、試合前の山本は、今回の防衛戦を「楽勝」という言い方であおっていたが、結果的には最終2R後半までもつれ込む、まさかの苦戦を強いられた。
「楽勝ではなかったですね。相手の目を見て試合をすると、相手がどんな思いで試合をしているのかが分かる。相手はRIZIN帰りの自分を思い切りぶっ倒してやろうと思っていた。だから蹴りも一発一発が重くて。殺意を感じてじゃないですけど。試合前は『簡単だろ』なんて言いましたけど、相手も本気ですし、自分も本気で返さないと。強かったです、瞬発力があっていい選手だと思いました」と反省と相手への敬意を言葉にした。
ちなみに今回の相手・寿希也は柔道時代に、山崎寿希也として金沢学院大柔道部出身で学生選手権5位、全日本強化選手の大吉賢にも大腰で一本勝ちしており、プロ入りしてからも3連勝中の強豪だった。これに関して山本会長は「五輪を目指していたような柔道の選手が総合格闘技にトライして。しかも3連勝中。いい選手でしたね。この先、絶対に彼は伸びるでしょうね」と相手の強さを認めていた。
さて、ベルトを防衛した山本は、「NEXUSのベルトを巻きながらRIZINのベルトも取りたい」と二冠王を目指すと同時に、「NEXUSの選手がRIZINに呼ばれるよう、自分が道をつくりたい」とリング上からマイクアピール。
これに関して山本は、「NEXUSのベルトを持っているからには、RIZINでの負けは自分一人の負けじゃないですし、団体の顔として、負けるっていうのは重たいことだと思っています。だからここ(NEXUS)に戻ってきたときに、負けて帰ってきたなんて(NEXUSの)山田峻平代表にも顔合わせができない。逆に勝って、NEXUSの王者だけじゃなくて、その下にいる選手たちも、強いってなったらカッコいいなと思っています」と話す。
「彼(空良)にとってはNEXUSがホームになったし、名実ともにエースになったと思う。例えばRIZINに出ると、それまで持っていた団体の王座を返上するじゃないですか。それは防衛戦をして負けたらリスクがあるからですよね。でも僕はそれに空良を挑戦させたいんです。そしたらみんなが一緒に上がっていくじゃないですか。そうすれば空良の活躍によって、彼個人の評価じゃなくて、NEXUS全体の評価が上がって、修斗、DEEP、パンクラスの横に並んできたら、そんなうれしいことはない。そこにまた、たくさんの選手の試合(雇用)が生まれる」
山本会長はそう言って山本の言葉を補足したが、山本がNEXUSのベルトを持ちながらRIZINのベルトを目指すとしても、その道は決して容易なものではない。事実、山本の階級であるフェザー級には、王者・牛久絢太郎を筆頭に、クレベル・コイケ、朝倉未来、斎藤裕……といったトップ戦線をはじめ、強豪がひしめき合っている。