3児の母・広末涼子、長男からは「普通のおばちゃんだよな」 多忙な“ママの顔”明かす

「いつも笑顔でいられる自分でありたいです」

――家事について、子どもたちと取り組む“ヒロスエ流”があるそうですね。

「子どもたちに家事を遊びと一緒にする形で手伝ってもらっています。例えば、お片付けをする時に、『片付けなさい』と言うと子どもは嫌がりますが、私が『よーいどん』と言ってBGMを歌ってゲーム感覚でやると、みんなで楽しく一気にできます。料理も、ギョーザの皮を包んだり、エビフライの衣を付けたり、下準備を子どもたちと一緒にやると楽しいですし、料理の技術が身に付くので、“一石三鳥”ですね(笑)。そうやっていくうちに長男が料理を作ってくれるようになりました。小学校高学年の頃に、母の日に初めてサプライズで作ってくれたのがサラダで。カレーライスを作ってくれた日もあって、その時は買い物から調理まで全部自分でやっていました。『きょうは内緒だから夕方まで帰ってこないで』と(笑)。 帰宅したら感動しましたね。きょうだいが増えてからは、記念日には下の子たちと一緒に料理を用意してくれます。こんな風にママにしてくれるなら、将来の奥様にもきっとやってくれるはず。『ちょっとこれはいい男子を育てたぞ、成功だ』と思っています(笑)」

――本書を通して、笑顔や笑いを大事にするメッセージを発信しています。小学3年の時に「スマイル拡大作戦」を思い付いて笑顔を大切にしてきたエピソードも書かれています。これからどのようなことを表現し、伝えていきたいですか。

「最近、子どもたちの歌声を聞いた時に、無意識に涙が出ることがあったんです。『えっ、私疲れていたのかな』と驚いたのですが、そういうわけでもない。単純に、子どもの歌声に心が洗われたんです。どうしたのかと考えてみると、コロナ禍や戦争のニュースを日々見聞きする中で、『あっ、もしかしたら自分は嫌だったんだ』と感じました。『嫌』という簡単な言葉になってしまいますが、悲しみやストレス、生活のしづらさ、我慢といったものを抱えていた。でも抱えていることに気付けていなかった。つらいことやしんどいこと、それは大人になると、当たり前に受け止めていかないといけない。子どもの時は、嫌だったらニュースを見なければいいし、分からないことはなんで? と聞くことができます。つらく悲しい出来事やニュースを情報として入れていくのですが、その中で自分が何もできないふがいなさや複雑な感情を感じながら、普段通りの日常を続けないといけない。それを消化できていたようで、消化しきれずに溜まっていたんだな、と。そう思ったんです。

 私は、それと対極にあるエンターテインメントの世界にいるので『夢はかなうんだよ』『努力は報われるんだよ』というポジティブなメッセージを発信し続けることが大切だと思っています。そのスタートラインにあるすべての始まりが笑顔だと思っているので、皆さんが笑顔であってほしい。そのために、いつも笑顔でいられる自分でありたいです」

□広末涼子(ひろすえ・りょうこ)1980年7月18日、高知県生まれ。94年にCMオーディションでグランプリを獲得しデビュー。映画・ドラマ・CMなど第一線で活躍。主な出演作は、映画「鉄道員」(99年)、「おくりびと」(2008年)、「コンフィデンスマンJP 英雄編」(22年)、ドラマ「ビーチボーイズ」(97年)、「桜の塔」(21年)など。待機作には映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」(6月17日公開予定)、映画「あちらにいる鬼」(11月公開予定)がある。

スタイリング/岡本純子
ヘア&メイク/倉田明美(THYMON Inc.)

・ハーフスリーブショートニット 1万2100円(税込み)
・ギャザーキャミソール 2万2000円(税込み)
・サイドギャザースカート 3万5200円(税込み)/以上すべて アンスリード(アンスリード青山店)
・ピアス片耳(右)11万円(税込み)
・ピアス片耳(左)11万円(税込み)
・ネックレス 18万7000円(税込み)/ともに カシケイブラウンダイヤモンド(カシケイ)
・パンプス 9万7900円(税込み)/クリスチャン ルブタン(クリスチャン ルブタン ジャパン)
[問い合わせ先]
・アンスリード青山店/03-3409-5503
・カシケイ/0120-278-857
・クリスチャン ルブタン ジャパン/03-6804-2855

次のページへ (3/4) 【写真】広末涼子の力作「ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち」書影
1 2 3 4
あなたの“気になる”を教えてください