銀座や渋谷騒然 こどもの日に名車55台が“ジャック” 「日本にたった3台」貴重車も
こどもの日の5日、東京都内をクラシックカーや名車で走るイベント「THE銀座RUN」が行われ、約55台が参加し、沿道の注目を浴びた。
「楽しかったわ。また行きたい」助手席の女性を笑顔に
こどもの日の5日、東京都内をクラシックカーや名車で走るイベント「THE銀座RUN」が行われ、約55台が参加し、沿道の注目を浴びた。
東京プリンスホテルを出発し、銀座や皇居、表参道、渋谷などの名所を回り、30.46キロのコースを約2時間半にわたってドライブした。
イベントは春秋の年2回行われ、今回で15回目。春は都心、秋は中央区の下町とコースは分かれる。この日は助手席におしゃれな女性を乗せる車も目立った。
主催した根本純さんは「特に銀座ランは、女性を誘って『楽しかったわ。また行きたい』と言わせるイベントを目指しています。華やかなイメージがあるでしょ。ちゃんと横で地図を見てくれる女性を育てようともしています」と笑顔で話した。
参加車両は日本、英国、イタリア、ドイツ、アメリカなどの歴史のある車ばかり。
1928年式のアルヴィス 12/50 SEや29年式のフォード・モデルA、シェルビー・コブラ(65年)、フォード・マスタングFB(66年)、ジャガー・タイプE(同)、日産フェアレディZ432(69年)、ランボルギーニ・ミウラS(70年)、シムカ1000(73年)、いすゞユニキャブ(75年)、日産フェアレディZ2/2 GS31(78年)、ロールス・ロイス コーニッシュクーペ(同)、フェラーリ328GTB(86年)、ランボルギーニ・カウンタック(88年)などが名を連ねた。
「すてきな車はいっぱいありますよ。アルヴィスなんか戦前の車だからね。ランチアのストラトスは、本物じゃなくてレプリカなんですけど、すごく忠実によくできているし、あとアメ車軍団もきれいに乗っている。僕は生物多様性、車も多様性だと思っているので、そういうのをみなさんが体現してくれている。だから、みんなすてきな仲間です」
赤や黄色、水色、黒など、色とりどりの車体と独創的なデザインにカメラを向ける人も多く、ドライバーや同乗者は手を振りながら歓声に応えた。一方で、この日は快晴で気温も上がり、少なくとも3台の車がオーバーヒートなどの原因により“リタイア”したり、コースを完走できなかった。
クラシックカーを楽しみながら、次世代に魅力を伝えていくことも目的の1つだ。
パリ・ダカールラリーに13回出場した根本さんは、「今回もドライバーの年齢は若くても30~40代。30代はほとんどいない。日本は車の文化がまだ弱いから、やっぱり文化として捉えられる人を育てたいし、残したいし、応援したい。車は13年を超えると税金が高くなっちゃうでしょ。買い換えろ買い換えろだけじゃなくて、こういう文化を守って、いいものは長続きさせていきたいですね。300年の古民家のように、車だって文化として残さなきゃダメだよというのが基本にありますね」と訴えた。