【電波生活】72歳・火野正平の自由すぎるエピソード「ロケ中に散髪屋に」 意外な苦手なものとは?

「こころ旅」の番組ロゴ【写真:(C)NHK】
「こころ旅」の番組ロゴ【写真:(C)NHK】

ほぼ不動のメンバーならではの抜群のチームワーク

 雨の日も風の強い日もある。人力で走る自転車で自然を相手する番組。スタッフに相当な苦労もあるはず。

「大変なことばかり。でも、このチームのスタッフは番組開始当初からほぼ不動のメンバー。いつ何が起こってもおかしくない自然を相手に公道を走って撮影していますが、番組が始まって12年目、いまだに無事故です」

 それぞれがプロフェッショナル。ほぼ不動のメンバーが積み重ねてきた経験にチームワークも磨かれている。

「火野さんはよく、この番組を『何が面白いんだろう』と言いますが、僕ら作り手も全然分かっていません。11年以上やっていて分からないなんてバカじゃないのと反省もしますが、一方で、こうしたら面白くなると分かったつもりになったら番組は面白くなくなるとも思っています。火野さんが旅の一座の座長で、我々座員とみんなで楽しく旅をしている、それをそのまま出している。いわば旅日記です。全員、それぞれの役割をプロフェッショナルにこなしています。かつ誰かが大変になったときは、瞬時にその場でカバーをし合えるチームです」

 チームワークの良さは思わぬ火野の行動で発揮されたことも。

「高い場所にある橋を渡ったときのことです。高所が苦手な火野さんは『これ、オレ無理や』と言うと、突然、近くの路線バスの事務所に駆け込んで、橋を渡った先の停留所まで乗せてほしいと交渉を始めたんです。完全に想定外でした。でもメンバーは、バス車内の火野さんを撮影する手はずを整え、そのバスが橋を渡る様子を外からも撮れるよう、即座に対応しました。旅しながらの撮影ですから、日々、何が起こるか分かりません。ハプニングは大なり小なり毎日あります。それに対応できるのがこのチーム。そしてこのチームを作っているのが頼りになる座長の火野さん」

 いろんな意味でチームワーク向上に貢献する火野の楽しいエピソードは尽きない。

「ロケ中に散髪屋さんに行ったり、みんなが準備している間にどこかにふらふらっと行って行方不明になって、みんなで大騒ぎになって捜すことはしょっちゅうです(笑)」

 基本的に1回の旅は4日かけて4か所回る。当初は1日50キロ走行したこともあるそうだが不動のメンバーの影響か年齢的に今は約10キロという。無理することはない。いつまでも楽しませてほしい。そう願う視聴者は多いはずだ。

次のページへ (3/3) 【画像】「こころ旅」の火野正平のイラスト
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