歌うま芸人・ほしのディスコ、デビュー曲でぶつかった壁 “歌ってみた”との違いに苦戦
音楽活動のために禁酒「全然誘われなくなっちゃいました」
「いとしの悪魔ちゃん」は失恋した男性の心情を描いた歌詞となるが、21~24歳までに経験した自身の恋愛をもとに作られたものであったとも明かす。
「自分の恋愛話を寺岡さんにちょっとお話しただけだったんですけど、事細かに歌詞になっていて、自分の曲なんだなと思いました。初めて歌ったときもすごいしっくりきて、感情が入りやすかったです。こんなに自分の曲って自分に合うものなんだなって。歌っているときも感傷的な気持ちになりますね」
「パーパー」のコントにも通ずる世界観の歌詞だが、これについては「コントも実体験からくる恋愛のつらさみたいなものをもとに作っているので、リンクしている部分はすごいありますね」と説明する。
音楽に対する思いは本気だ。「アルコールが喉に良くないので、もう2年ぐらいお酒を飲んでいないんです」と徹底ぶりも明かす。「前はよく飲んでいたので、(芸人仲間に)誘ってもらうんですけど、断り続けていたら全然誘われなくなっちゃいました。『歌に取りつかれている』とかいろいろ言われるようになってしまいました」と苦笑いだ。
大きな目標も掲げる。「まだメジャーデビューしたての僕が言うのもおこがましいのですが、年末の『紅白歌合戦』に出たいです。去年はカラオケで過ごしていたので、今年は出場できたらなって」とその目は真剣だった。
今まで音楽に救われてきた星野は、音楽への愛にあふれている。
「お笑いも同じくらい好きです。でも、お笑いをやっていく中でしんどい部分も知りました。本当につらいときはお笑いを見ると、よりつらくなるので見たくないんです(笑)。そういうときに支えてくれるのが音楽でした。Perfumeさんやクリープハイプさんの曲を聞いて、『また頑張ろう』って思えたんです。本当に音楽が無かったらここまで人生は続いていなかったかもしれないってくらい支えられていますね」
自身の楽曲へも、そういった思いを込めている。
「『いとしの悪魔ちゃん』は悲しい男の子の話なんですけど、好きな彼女に尽くしても尽くしても振り向いてもらえないんです。どこかで皆さんにも共感できる部分だったり、今片思い中の方がいたら、背中を押してあげることはできなくても、さすってあげるぐらいのエールは送ることができるのかなと思っています。ぜひ聞いてみていただきたいですね」
□星野一成(ほしの・かずなり)1989年10月23日、群馬県出身。2014年、あいなぷぅと男女コンビ「パーパー」を結成。ほしのディスコの名で芸人活動を続ける。18年8月にYouTubeチャンネル「ほしのディスコちゃんねる」を開設。“歌うま芸人”として注目を浴びる。22年4月27日に配信シングル「いとしの悪魔ちゃん」で念願のメジャーデビュー。音楽のために筋トレやランニングを始めた。