【POUND STORM】中村倫也、初の海外強豪戦で得た自信 差は「正直、全く感じなかった」
「日本のMMAの歴史を背負う気でいる」
レスリングでU-23世界選手権の優勝経験がある。しかし、プロMMAでの“世界”との対戦は初めてだ。中村は試合後、違和感を口にした。
「正直、(世界を)全く感じなかった。こんなもんでコントロールできんのかなって。映像で見てた距離感とかスピード感が、いざMMAで試合になったときに本当に遅く感じる。このスピードなの? これでいいの? って少し思っていました」
大事にしている“目に見えない部分”でも勝利を確信していた。「カエタノは、昔は『俺には何もねーんだ』っていうアグレッシブな闘いだった。今はブラジルでジムもあって、教え子もいっぱいいて、それなりに地位があって、守るものがいっぱいある。それを失う怖さというのが顔に出ていた」。
得た自信は大きい。UFCへ向かう準備はすでにできている。この試合に挑むにあたって、大きな覚悟を決めていた。「試合前の作り方とか試合に向けての部分を後輩に背中を見せられた。僕は次のステップにいってもいいと思う。日本のMMAの歴史を背負う気でいるので」と口調は熱を帯びていった。
試合後のマイクで「絶対これでUFCのトップに立てるということを確信した」と断言した。本当にやってくれるかもしれない。キャリア15倍の差を15分で埋めた中村への期待度は、確実に上昇している。
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【写真】パウンドストームオープニングセレモニーの様子