アゴからネジの外れたプレートを摘出 “デスマッチ侍”木高イサミが超人的な回復力を発揮中
7月18日、後楽園ホール大会をBASARAで開催へ
実は今年は、レスラー人生20周年のメモリアルイヤー。コロナ禍でイベントや試合開催もままならなかったが、ここにきて日常が取り戻されてきている。「2002年の7月18日にデビューしたけど、今年の7月18日、後楽園ホール大会をBASARAで開催する。祝日の昼興行。そのころは歓声も声援もOKになっていてほしい」と目を輝かせる。
「7・18イサミ祭り(仮)」にはBASARAのメンバーはもちろんだが、ヤンキー2丁拳銃の盟友・宮本裕向、石川修司、藤田ミノル、谷嵜なおき、ツトム・オースギとヘラクレス千賀のSOS、TAMURA、大日本プロレス勢らイサミの20年に欠かせなかった選手を招へいしたいという。
20周年イヤーだから主役というわけではない。常に天下取りを目指している。「BASARAの若い選手にのし上がってほしいけど、自分もまだまだ選手として、ベルトも狙っていく。最前線から1ミリたりとも下がる気はない。他団体にも乗り込む」とキッパリ。
デスマッチ侍の異名を持つが「BASARAではハードコアマッチまで。デスマッチはやらない」と固く決めている。ただし、今年は「声援がOKになっていれば、イサミ興行をやりたい。葛西純選手とデスマッチで戦いたい。ワンマッチでもいい」と、デスマッチのカリスマとの激突プランを描いている。
BASARAでしか見られない「宴」こと、飲み放題の熱狂の大会再開も「宴が開催できた時、本当のコロナ明けになる。一刻も早く、そうなってほしい」と熱望している。
サイバーファイト・グループから独立して4年目。「四谷三丁目に開いたお店(プロレスバー・クラッチ=新宿区舟町11)もコロナ禍に直撃されて、オープンしていた日よりも休んでいた日数がはるかに多い。正直、大変」と社長としての苦労は絶えない。
ただ、若手選手を育てる喜びは大きい。「自分が何もできなかった若手のころ、鶴見(五郎)さんに『お前は大丈夫。できるようになる』と元気づけられても、自信も何もないから『何だよ』と反発していた。そのうち、少しはできるようになって、鶴見さんから『ほら、言っただろ』と声をかけられてうれしかった。俺もそろそろ、そういう立場になってきたかも知れない。少なくともBASARAの選手には責任がある」と熱い。
まだまだ選手としてもトップ狙いだが、社長レスラーとして20年選手として「ほら、言っただろ」と、後輩に声をかける。イサミの眼光が鋭くなったり、優しくなったりしている。
「世界一、諦めの悪い男」とも評されるイサミ。諦めが悪いからこそ、頑張ってこられた。諦めが悪いからこそ、ここまでやってこられた。クールに熱いイサミから目が離せない。
※木高イサミの「高」の正式表記ははしごだか