【DDT】竹下幸之介のライバル・上野勇希の覚悟「面白いモノを作っていく自信がある」

DDTをもっともっと大きくしたい! 迷いから脱した上野勇希がKO-D無差別級王者・遠藤哲哉からベルトを奪い取る。

甘いマスクの上野勇希だがリングに上がると勇者に変身【写真:柴田惣一】
甘いマスクの上野勇希だがリングに上がると勇者に変身【写真:柴田惣一】

5・1神奈川・横浜武道館大会でDDT最高峰の王座に挑む

 DDTをもっともっと大きくしたい! 迷いから脱した上野勇希がKO-D無差別級王者・遠藤哲哉からベルトを奪い取る。

 5・1神奈川・横浜武道館大会でDDT最高峰の王座に挑む上野は、遠藤を「すごいチャンピオン。あの日の竹ちゃん(竹下幸之介)から勝利したんだ」と最強の王者と認めている。

 実際、3・20東京・両国国技館の一戦は凄まじかった。最高のコンディションに仕上げた王者・竹下に、これまたベストの状態で遠藤がチャレンジしたKO-D戦は「今年のベストバウト候補」の声が上がる究極のファイトだった。

 この後、竹下は米AEWに無期限遠征に旅立った。上野は「竹ちゃんはDDTを世界に広めるために新たなステージに向かった」と捉えている。

 DDTの未来を支えるべく紡がれてきた竹下と遠藤のライバル物語は一旦、区切りが付けられた。アメリカと日本、それぞれの戦場で、宿敵ストーリーの新たな章が始まっている。

 上野は竹下の同級生だった。いち早くプロレスラーとして活躍していた竹下に憧れてDDTに入門している。竹下に追いつけ、追い越せと頑張ってきたが、そこに登場してきたのが遠藤だった。

 竹下も「お前たちのどちらかに任せる」と5・1横浜決戦の結果に注目している。勝った方が、2022年のDDTを背負うことになる。天下分け目の大一番とはこのことだろう。

 ただ、王者・遠藤が半歩、リードしているのは間違いないところ。今や、王道の伝道師・秋山準を参謀にし、新生バーニングを率いる一軍の将でもある。

 上野は秋山効果を目の当たりにしている。「僕らと秋山さんは育ち方が違う。レスリングでもガッチリと組んでくる。積極的に攻め合う姿勢でグイグイ来る。力の入れ方、重心の置き所、チャンスとみたら一瞬で、一発で決めにくる。大きいのは体だけでない」と、全日本プロレス、ノアで天下を取った秋山を尊敬している。遠藤はその秋山をパートナーとし、同じコーナーに立って、さまざまなことを吸収している。正直うらやましくもある。

 バーニングと上野が属するサウナカミーナの軍団対戦となると、秋山と上野の絡みが多い。上野は「僕が出ると秋山さんが『俺がいく』と出て来る。僕も秋山さんを意識している。秋山さんとの闘いを通じて学んでいる」と認めている。

次のページへ (2/3) たまの休みもサウナとトレーニング「僕も最高にととのっている」
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