【週末は女子プロレス#45】“ギャルレスラー”小橋マリカが誕生した理由 プロレス卒業前に明かした“使命感”
「小橋マリカ卒業記念試合」は1対20というハンディキャップマッチ
とはいえ、ただ単に抑圧されていた自分を解放しただけではない。ギャル文化とプロレスをつなげる使命感にも燃えていたのである。
「同年代の若い子にプロレスを見てほしいとの思いがありました。プロレスってどうしても怖いイメージがあるので、そこを変えたいなと思って」
SNSでバズり、eggでは特集も組まれた。すると小橋だけではなく、東京女子全体もフィーチャーされた。会場にやってくる女子高生ファンが「マリカちゃん大好き!」と派手なギャル系ボードを作り小橋を応援する風景。これに触発されてか、「おじさまのファンもかわいいボードを作ってくれたりします(笑)」。
また、現在はMBS毎日放送で毎週火曜深夜に放送されている「アキナのギャルしか勝たん~ギャルの力で世界を変えよう~」に出演中。ギャルレスラーという異色の存在が目に留まり、テレビから声がかかったのである。
「先日は番組がまるまる小橋マリカの特集で、プライベートに密着してくれたりとか、東京女子全員映ったりとか。また、この私が政治について真剣にガチで語ったりもします。若者が選挙に行くにはどうしたらいいかとか。(ギャルレスラーとして)意外とちゃんと爪痕残してますよ(笑)。ただ、関西ローカルなので(東京では)誰も知らない……(苦笑)」
プロレスとギャルを両立させ、新しいファンを呼び込む。その目的を果たし、小橋はプロレスから卒業しようとしている。では、ギャルの方はどうなるのだろう?
「プロレスは青春でしたね。この青春はここで終わりのような気がします。ただ、ギャルってやっぱりバイブスなので、日によってメイクが薄かったりとかはあると思うんですけど、ナチュラルにいくことはないかなって。egg系じゃなくて、ワンランク上のお姉さんギャルをめざそうかなって思います(笑)」
そして迎えるプロレス卒業の日。4・17両国KFCでは、なんと1対20というハンディキャップマッチが「小橋マリカ卒業記念試合」として組まれている。小橋ひとりが、SKE48荒井優希も含む東京女子のレギュラーほぼ全員と闘うのである。
「後楽園(4・9)でらくちゃんに勝ち、(4・10新木場、小林とのタッグで)アントン(アントーニオ本多)さんに勝って、小林さんと(急きょ実現の3分1本勝負で)引き分け。ラストスパートいい流れできてるし、闘うからには勝ちたいじゃないですか。ホントは小林さんを人間凶器として使おうかと考えたんですけど、その日は北海道だからダメだって……。甲田(哲也)さんも考えたけど戦力にならない(苦笑)。1人でどうやって20人を相手にしたらいいんでしょう? 私、どうすればいいんですか?」
卒業の実感が沸かないという小橋にプロレス式卒論の難題が降りかかった。あくまでも引退ではないものの、やるからには勝利で有終の美を飾りたいというのが彼女の思い。ギャル界でギャルを意味する「ぎゃう!」の決め台詞が、どんな形で聞かれるか。ギャルたちも注目する、小橋マリカ卒業式だ!