ウクライナ相撲連盟日本支部が発足 大鵬からの縁…ロシアの血を引く代表の思い

ロシアのウクライナに対する軍事侵攻が始まってまもなく2か月。ドネツクやマウリポリなど、ウクライナ東部の地区では今も激しい戦闘が続いている。日本とは地理的に距離のあるウクライナだが、実は元横綱・大鵬の父親の出身地で、相撲競技が盛んな国。そんなウクライナ相撲の危機を救おうと、日本で行動を起こす女性がいる。今月、日本ロシア文化交流協会の事務所内にウクライナ相撲連盟JAPAN事務所を立ち上げた代表の松江ヴィオレッタさんに話を聞いた。

2015年に大阪府堺市で開催されたアマチュア相撲世界選手権のウクライナ代表
2015年に大阪府堺市で開催されたアマチュア相撲世界選手権のウクライナ代表

実は元横綱・大鵬の父親の出身地で、相撲競技が盛んなウクライナ

 ロシアのウクライナに対する軍事侵攻が始まってまもなく2か月。ドネツクやマウリポリなど、ウクライナ東部の地区では今も激しい戦闘が続いている。日本とは地理的に距離のあるウクライナだが、実は元横綱・大鵬の父親の出身地で、相撲競技が盛んな国。そんなウクライナ相撲の危機を救おうと、日本で行動を起こす女性がいる。今月、日本ロシア文化交流協会の事務所内にウクライナ相撲連盟JAPAN事務所を立ち上げた代表の松江ヴィオレッタさんに話を聞いた。

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 日本人の父とロシア人の母を持つ松江さんは、海外コーディネーターとしてロシアやウクライナなど東欧諸国で日本のテレビ番組のコーディネートを行ってきた。2015年にはTBS系「所さんのニッポンの出番!」の取材で“ウクライナ相撲の父”と呼ばれるウクライナ相撲連盟のセルゲイ・ヴィクトロヴィッチ・コロブコ会長に密着。以来、セルゲイ会長や選手たちと交流を続けている。

「セルゲイ会長は大鵬関の父と同じハリキウ出身で、ウクライナ人として初めて世界選手権に参加し、ウクライナに相撲文化を広めました。2020年にウクライナ初の大相撲力士になった獅司大(入間川部屋)や、世界女子相撲選手権4度優勝のアリーナ・ボイコワも、ウクライナ相撲で鍛えられてきました。ハリキウにはセルゲイ会長の作った大鵬記念館もあります」

 ウクライナ相撲連盟のあるハリキウは、今も戦火の激しいウクライナ東部に位置する。ロシア軍の侵攻開始後、居ても立ってもいられなくなった松江さんはセルゲイ会長に連絡。現地の惨状を伝え聞いた。

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