有田哲平、YouTubeに「悔しさあった」 51歳でSNSデビューするまでの本音と発見
有田が感じるYouTubeとテレビの差「悪口になるのは嫌ですけど……」
――ご自身がYouTubeを始める前から、例えばほかの芸人さんがやっているYouTubeなどは見ていましたか?
「そうですね。もちろんプロレスの動画を探したりとか、洋服のことを知りたいとか、共演する若手のネタとかおしゃべりは見ていました。いわゆるトップYouTuberの方々のチャンネルを全部チェックしますっていうタイプではないんですけど、僕が51歳なので、51歳が見るような動画は結構見ていますね」
――有田さんがYouTubeを始める前から、第一線で活躍している芸能人が多数、YouTubeに参入していました。どのようにご覧になっていましたか?
「確かに気持ちの移り変わりはあったと思いますけどね。今、子どもはYouTubeばかり見てますよね。自分も子どもが生まれて、周りにも子どもが生まれて、やっぱり子どもがYouTubeばかり見ているのは感じます。それで若い子たちがみんなテレビを見ずに、YouTubeにいこうよってなるのは、ちょっとなんというか……悔しさみたいなものがあった時期はありましたよね。かといってYouTubeが嫌いというわけではなくて。ただ自分が(YouTubeに)いくことってあるのかなって。
何よりも、これは悪口になるのは嫌ですけど……例えば僕はテレビの世界でも、割と企画をスタッフの方と一緒に考えて、『こんなことやりませんか』とか、『こんな新しいことってどうですか』、みたいなことを言うタイプだと思うんです。実際それが実現に向かっていくときに、今までの経験上ですけど、早くて3か月後、半年後のスパンになるんですね。ですが、YouTubeは今日からやりましょうといえば、今からでもできる。このスピード感っていうのはやっぱりすごいなと思います。
正直言うと、実は僕の……幻のYouTubeみたいなものがあって。コロナ禍に入る前だったので、2019年かな。実は撮り始めたものがあって。台本を作って、ちょっとしたミニコントというか、ドキュメンタリーみたいなものをみんなで集まってやってみようみたいな」
――そうなんですか!?
「有志が集まって、やってたんですよ。それがきっかけでひげとかも伸ばし始めて(笑)。僕の休日を追うみたいな動画を、実際に撮り始めていた。プライベートでやってることだったんですけど、なんとなく僕も事務所に言ったほうがいいよなって思って、(社長に)断りに行ったら、『いいけど、それどこでやってるの?』とか、『ロケなら、許可とかどうしてるの?』とか、『クレームきたら、大丈夫? それ誰がチェックしてるの』みたいなことを怒られて……。気づいたらディレクターも、みんな『そうだよな……』って。
テレビって、例えば後ろに写ってる一般の方とかは誰かがチェックしてるんですよ。『誰がそれを対応するの?』ってなったときに、1回止めたんです。それでディレクターと、プロデューサーと、コンプライアンス的な人も入れて、これでやろうかって。よし、じゃもう1回撮り直してってなったら、コロナ禍になっちゃって。ということでなくなっちゃったんですけど、幻の面白いドキュメンタリーみたいなのが生まれていたかもしれません(笑)」
――もう1回それを復活しようというのは今はありませんか?
「コロナ禍になって、ちょうどその後に(芸人による)YouTubeブームみたいなのがあったじゃないですか。そこで始めると、乗っかるみたいになるのも嫌だなって。天の邪鬼なんで(笑)。でも全然そのときの時代とは変わってきているとは思うので、今はスピード感を持って始めたいとか、ゆっくり話したいとか、ラジオみたいにしゃべりたい時はYouTubeもいいなとか。やっぱりド派手なセット作って派手にやりたい時はテレビがいいなとか。そういう感じかなと思っています」