お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の有田哲平が大好きなプロレスを語り尽くすYouTube番組『有田哲平のプロレス噺【オマエ有田だろ!!】』が、今年2月の開設から1か月足らずでチャンネル登録者数10万人を突破し、プロレスファンを中心に話題を集めている。聞き手を担う「チュートリアル」の福田充徳とのコンビネーションも好評。ENCOUNT編集部は、情熱と笑いにあふれた番組の収録現場に“潜入”した。（取材・文＝吉原知也）

　4月上旬、都内のスタジオ。収録前にセットを訪れた有田に、とっておきの“プレゼント”が届けられた。YouTubeチャンネルで登録者数10万人になると記念として贈られる「銀の盾」だ。開封すると、「おお、すごいね」と感激の様子。しげしげと眺めながら「金も欲しくなるね」。100万人突破の「金の盾」への意欲を高めたようだ。

　同番組はAmazon Prime Videoのプロレスバラエティー番組「有田と週刊プロレスと」（2016～19年）と「有田プロレスインターナショナル」（20年）のスタッフが再集結して制作されている。「初心者にプロレスの魅力を伝える」をコンセプトに、現在の国内外のプロレスについてや、過去にプロレス界で起きた出来事など、ゲストや視聴者からの質問・相談に有田が答えていくという内容だ。

　有田は上下黒スーツに黒シャツ、紫色ネクタイを締め、“リング”とも言える収録セットの椅子に座る。福田もスタンバイだ。そこに流れたのは、緊張感ではなく、笑い声。福田のマイクのスイッチが入っていなかったことが分かり、スタッフを含めて一同大爆笑だ。

　キューが出され、ゆるーい雰囲気で収録スタート。この日のお題の1つは、「アントニオ猪木のベストバウト・トップ3」だ。プロレス界の立役者であり、有田も敬愛する“燃える闘魂”の数多くの試合からチョイス。「個人的な感想ではあるけど」と言いながらも、有田は番組の特徴の1つである説明用のホワイトボードに、「猪木　VS」の対戦相手の名前を書き出す。のっけからエンジン全開で、独自解説の熱弁が始まった。有田が考える猪木の“リング上での心の声”については得意のものまねを交えて話していく。大口を開けて笑う福田、スタッフからもたまらず笑い声が。福田が「どこから情報を得ているのですか」と驚くほどの博識ぶりも際立った。

　この日の1つ目のトークテーマだけでも、しゃべるにしゃべった約40分間。おもしろおかしいけれど、それでいてプロレスラー・猪木のすごみを真面目に伝える。グイグイ引き込まれるトーク空間が展開された。番組でコンビを組む福田は有田について、「皆さんご存じかとは思いますが、有田さんのしゃべりがうまいことはもちろん、プロレス愛があるからこそ出てくる説得力も大きな魅力だと思っています。僕が全然分からない最近のプロレスの話であっても、有田さんの情熱があるから、聞きたくなる。『そんだけ楽しいんや』ということを、言葉と気持ちで伝えていただいているので、見ている方にもそれが伝わっているのだと思います」と、絶賛コメントを寄せた。
　
　芸能界でも随一の有田の話術がフルに発揮される同番組。アットホームな雰囲気で撮影が進められており、基本的に、月・木を中心とした週2回の配信を行っている。演出を務める前川コーファン氏は「トップのトーク力を誇る有田さんがしゃべり倒す。テレビとは違う、貴重な姿を見ることができます」と話している。

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※「アントニオ猪木のベストバウト・トップ3」の前編（#18）が本日より配信開始されている。

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