ドラマ初主演のハナコ岡部大、心に決めた「越えてはいけない一線」とは
「米を吸い込む様子をリアルに伝えられるように、確実にお腹を空かせておきたいです」
訪問先で出会った人のため善行を行えば、白飯をよそったお椀に乗せられるだけの、おかずを施しとして受けることができる。作中では、その土地のおいしいものが数品登場する。
「初回は千葉の南房総市が舞台です。食べる場面で、米を吸い込む様子をリアルに伝えられるように、ロケ弁当を食べないなどして確実にお腹を空かせておきたいです。白米とおかずに、全集中します」
漁師町が舞台の第1話では、地元民になじみの「アジのなめろう」などを頬張った。「僕が生まれた秋田県には、『わらびたたき』のほかにも、アカモクという海藻をつかった『ぎばさ』などの郷土料理があります。人気シリーズになるよう頑張って、47都道府県を巡りたいです」
僧侶の役は初めてで、お経をアレンジしたラップにも挑戦している。
「とにかく所作が難しいです。法具の錫杖(しゃくじょう)も最初は名前が分からず、(輪を振ると鳴るので)『シャンシャン』と呼んでいました。わらで編まれた草履は、歩いている途中にバラバラとほどけて、僕が歩いたところが一目瞭然です。ラップは、ドラマに(Creepy Nuts)のDJ松永さんも出演するので、松永さん経由で日本最高峰のラッパーであるR指定さんに、コツを聞くことができないかなと思っています」
身長173センチ。美しい丸刈り頭には隙がなく、法衣を羽織って歩く姿は名のある住職のようにも見える。高校時代はバスケットボール部で、秋田県選抜のメンバーだったスポーツマン。ただ、数年前から体重増に頭を悩ませているという
「実は『かりそめ天国』で食レポをしていた1年間で15キロ。『キングオブコント』で優勝してからの4年間では20キロ増えました。98キロまで行った時は、周囲から『コントで女装をするのだから、さすがに痩せろ』と止められました。健康診断も中性脂肪で引っ掛かるようになってしまいました『痩せれば全て解決する』と言われています」
もっとも、ドラマでの見せどころは、一日一善ならぬ、一日一“膳”で、たくあんが白飯を口いっぱいにかきこむシーンだ。そのために、岡部には「毎日、必ずやる」と決めていることがある。
「お風呂に入る前にスクワットを100回やって、95キロをキープできるよう頑張っています。100キロの大台は何としても避けたい。越えられない一線です!」
この役が、視聴者からも「はまり役」と評価されるためには、自分に厳しく……。岡部は豪快に食べて、動いて、たくあんを演じ切る。
□岡部大(おかべ・だい)1989年5月30日、秋田県生まれ。早大スポーツ科学部卒。14年、ワタナベコメディスクール(WCS)の12期生だった菊田竜大、秋山寛貴とハナコを結成。秋山とともにネタを作り、主にボケ役を担当。コント日本一を決めるTBS系「キングオブコント2018」で優勝し、全国区に。現在のレギュラー番組は、日本テレビ系「有吉の壁」、フジテレビ系「新しいカギ」など。趣味はNBA観戦、食べ歩き、バイク。173センチ、血液型O。