中山エミリ、10代から歩む芸能界 ポカリ“ダチョウCM”は「今思えばなんとぜいたくな撮影」

グラビアやバラエティー司会でも活躍を見せ、女優など多方面で活躍するタレントの中山エミリ(43)。現在は、6歳長女の子育てと仕事の両立に励んでいる。中山と言えば、ダチョウに乗った「ポカリスエットのCM」のとびきりキュートな印象が強いだろう。“お茶の間の顔”として引っ張りだこだった当時、芸能界で教わったことについて聞いた。

テレビでおなじみの優しい笑顔を見せてくれた中山エミリ【写真:山口比佐夫】
テレビでおなじみの優しい笑顔を見せてくれた中山エミリ【写真:山口比佐夫】

「速報!歌の大辞テン!!」「ASAYAN」など司会で大活躍 スカウトされたのは渋谷の街中

 グラビアやバラエティー司会でも活躍を見せ、女優など多方面で活躍するタレントの中山エミリ(43)。現在は、6歳長女の子育てと仕事の両立に励んでいる。中山と言えば、ダチョウに乗った「ポカリスエットのCM」のとびきりキュートな印象が強いだろう。“お茶の間の顔”として引っ張りだこだった当時、芸能界で教わったことについて聞いた。(取材・文=吉原知也)

 スカウトされたのは、中学3年の時。「ベタな感じで、渋谷の街を歩いていたら、所属事務所の方から『ちょっといいですか』と声をかけられました。最初は怖い人かなと思ったのですが、熱心に話をしていただいて」。当時は芸能界への夢を持っていたわけではなかったが、「とりあえずチャンスをいただいたので、どんな世界なのか見てみたいぐらいのものでした。なんとなく始めたことが、気が付いたらここまで続いてしまった感じなんです(笑)」。テレビでおなじみの優しい笑顔を見せてくれた。

 代名詞の1つが、1995、96年のポカリスエットCM。ダチョウに乗るのに“悪戦苦闘”、ロードバイク、空中ブランコに挑戦も……。「ダチョウのシーンではアフリカまで行かせていただき、いま思えばなんとぜいたくな撮影と思うのですが、当時は本当に仕事を始めたばかりで、大人の方に言われたことをとにかく頑張ってやる、という感じでした」と振り返る。当時17、18歳の色あせない爽やかさ。「二十何年たっても、昔の映像を覚えている方がいらっしゃることはすごくありがたいこと。いろいろな方の記憶に残していただけるのはすごくありがたいことだなと思います」。タレント冥利に尽きるという。

 芸能界の走り出しは「初々しさしかない、それだけに、何のひきだしもない状態でした。事務所の方から、『この世界はいつ会ってもおはようございます、から始まるんだよ』と教えてもらって。親から教わってきたことと違うんだ、みたいな(笑)。少しずつドラマにも出させていただいたのですが、用語も分からなくて。『キュー(始める合図)を出したらそこのバミリ(立ち位置のテープ)に行ってせりふを話して」と言われても、キューってなんだろう? バミリってどこ? って。その日その日で毎回やることを無事に終わらせるだけで精いっぱい、そんな感じでした」。まさにイチから覚えていった。

 明るい笑顔のキャラクターが浸透し、バラエティー番組を中心に司会として開花。「速報!歌の大辞テン!!」(日本テレビ系)、「ASAYAN」(テレビ東京系)などに出演。「全部を1人で回すということではなくて、大先輩たちがいらっしゃるので、私はおんぶにだっこという感じではありました」。特に、「歌の大辞テン」で共演した名司会・徳光和夫の立ち振る舞いから学んだことを胸に刻んでいるという。

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