「アイドルは幸せを届けるもの」卒業コンサート中止となった高柳明音の会見・一問一答
卒業コンサート中止も「誰も悲しい想いをさせたくない」
――そんな大好きなLIVEですが、横浜アリーナでの卒業コンサートが中止になってしまいました。
高柳「皆さんにお伝えする前にスタッフの皆さんと協議を重ねて、私もLIVEが好きだからこそ、LIVEで悲しい想いをする人が出てしまうのが1番切ないし、ずっと悔やんでしまうと思うので、皆で楽しく終わるために下した決断です。苦渋の決断ではあったんですが、今ここでやると皆が笑顔で終われないかもしれないので……。私はアイドルをやり続けた中で1番大切にしてきたことは、“SKE48のために”ということと、“アイドルは皆に幸せを届けるもの”と思っているので、それができないのであれば今ではないと思いました」
――高柳さんとしては納得しての開催中止ですか。
高柳「しょうがないというよりは、誰も悲しい想いをさせたくないので。家族も観に来てくれるとなった時に、家族も心配していたし、『もし明音の出る卒業コンサートでそういうことが起こっちゃったら……』と。家族も悲しいし、私も悲しいし、メンバーも悲しいし……。なのでしょうがないというよりは、前向きな次にプラスになる繋げ方をしていこうという形でスタッフの皆さんとはお話をさせていただきました」
――コンサートの振り替えは、まだ決まっていません。
高柳「私がその日のために作ったセットリストだったり、演出だったりとかは、いつか叶えたいと思います」
――卒業コンサートが先に伸びたということで、卒業自体も伸びますか。
高柳「そのへんはちょっと分からないんですけど、卒業は春に決めてはいたので、春以降の個人の仕事はちょっとずつ決まってきてはいるので詳しいことはまだ分かりません。でも、どんな形になっても皆が笑顔になれるニュースで届けられたらと思います」
――卒業した後の活動はどう考えていますか。
高柳「お芝居が好きなので女優さんになりたいです。女優さんになりたいというのもむずかしいのですが、SKE48にいる間もお芝居だったり舞台は毎年やらせていただいていて、改めてこの道で1本でやっていきたいと思えたのはお芝居です。いろんな自分を見つけられるキッカケにもなるし、そういう作品を家族に届けられるというのも自分の中では親孝行になっていくのかなと思います」
――女優を志したキッカケは。
高柳「AKB48グループは劇場公演というのがあって、定期的に行われているんですが、1曲1曲を違う主人公になって演じるのが楽しいと思ったので、何かに影響されたというよりも、このグループに入って秋元先生の書く歌詞で、今まで自分がなったことない女の子を演じる楽しさを知って、それがキッカケです」
――ソロアーティスト、歌手としての活動は考えていますか。
高柳「今のところはまだ無いんですけど、『AKB48グループ歌唱力No.1決定戦』という大会で4位にまで行けたりとか、ちょっとずつ自分の歌に自信がついて、ファンの方も『明音ちゃんの歌う姿を見たい』と言ってくださっているので、事務所も『avex(エイベックス)』ですし、前向きに出来たらいいなと話をしています。お芝居がしたいので、ミュージカルもいつか挑戦できたらいいなと思っています」
――こんなミュージカルに出たいという希望は。
高柳「最近、映画で観た『キャッツ』がすごく良くて、でも劇団四季さんのミュージカルなので『キャッツ』に出られることはないと思うんですけど、人間だけじゃないミュージカルに挑戦したいと思いました。猫の動きとか、人じゃない演技をしたことがないのでしてみたいです」
――高柳さんは鳥が好きなので、鳥役がぴったりですね。
高柳「声優とかも興味があるので、鳥の役なのか分からないですけど、できたら嬉しいです」
――SKE48の拠点は名古屋ですが、卒業後は東京と名古屋、どちらを中心に活動しますか。
高柳「どうしても撮影やお稽古は東京が多いので、東京にいる時間が長くなると思いますけど、名古屋は自分の生まれ故郷であり、たくさんのスタッフさんに支えられた、“マイホーム”といえる場所なので、ひとつでも1日でも名古屋でできるお仕事は増やしたいと思っています」
――改めて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
高柳「SKE48として活動して11年が経って卒業を決めたんですが、まさか自分が2冊目の写真集を出せるなんて夢にも思っていなかったです。ファンの皆さんがいつも支えてくださって、こうやって作品にできて、タイトルが『いつか、思い出したいこと。』なんですけど、皆と作り上げてきたSKE48での思い出は私にとって本当に宝物なので、ずっと忘れないでほしいし、1つ1つの思い出を皆が思い出した時に、『あんなことあったよね』『こんな事あったよね』って皆で笑い話ができるような未来を皆と作っていきたいと思っています。その中でベトナムで撮り下ろした写真と、今からでも昔を振り返れるような私の撮ってきた写真がたくさん載っていますので、ちょっとエモーショナルな気分になってもらえたら嬉しいなと思います。よろしくお願いします」
高柳のセカンド写真集「いつか、思い出したいこと。」は、ベトナム最大の都市・ホーチミン、新興のリゾート地・ダナン、世界遺産の街・ホイアンの3か所で撮影されたほか、高柳本人の1万3000字に及ぶロングインタビューやSKE48メンバーからのメッセージを収録。また、カメラが趣味の高柳が撮り続けたメンバーとのオフショットから400枚を選び「ちゅりかめら 卒業編」として掲載されているなど、彼女のこれまでの歩みが詰まった一冊となっている。