実は国際プロレス入りの可能性もあった 藤原組長の「自分の物差し」を信じる生き方

天国に召された愛犬マックスを描いた藤原喜明組長【写真:柴田惣一】
天国に召された愛犬マックスを描いた藤原喜明組長【写真:柴田惣一】

人付き合いは好きじゃない「人の物差しが嫌なんだな」

――高校生の時から、そんなこと語っていたんですか。

「人生なんて、これからなのにな。色々とやってきたよな。今は在宅だから、盆栽かな。仕事は他人からの評価だろ。だからせめて趣味は自分で評価したい。だから盆栽も絵もコンクールとかに出品はしない。自分が気に入った盆栽や焼き物や絵が『いいもの』なんだよ。日本人は世間や偉い人が『いいもの』というと、感心したりお金を出したりするだろ。俺はそういうのは嫌いなんだ。人混みも人の評価もな。仕事はともかく趣味では自分だよ」

――子供のころからの信念ですか。

「俺の両親が言っていたよ。『お前はは小さいころから、こっちにおいで、というとニコッと笑って向こうに行ってしまう。こっちに来るな、というとやってきた』ってな。三つ子の魂百まで、と言うけど、生まれつきの性分なんだろ、きっと。俺は農家の長男で、実家の岩手は冠婚葬祭はじめ、なんだかんだと行事が多い。貧乏のくせして、見栄の張り合いでさ。面倒くさい。そういうのが嫌で東京に出てきたんだ」

――やはり人付き合いはあまり好きじゃない?

「人の物差しが嫌なんだな。自分が好きで納得できれば、いいじゃない」

「自分の人生は自分の物差しで決める」という藤原喜明組長。様々な荒波を超えてきた人間の含蓄のある深い言葉に思わずうなずいてしまった

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