アジア最大の総合格闘技「ONEチャンピオンシップ」の10周年興行「ONE・X」（26日・シンガポールスタジアム）で元ONEライト級王者・青木真也と元UFCファイター秋山成勲が対戦する。因縁の一戦には業界内からも熱い視線が注がれているが、“令和のヒール”平本蓮は「シンプルに人の喧嘩（けんか）が見たい人にはお勧め」とポイントを語った。

　今や格闘技界屈指の“ヒール”として脚光を浴びる平本。2人については「青木さんは自分の哲学を持ってやってきたヒール。秋山さんは素のヒール。悪vs悪のぶつかり合いじゃないですけど、本当にあくどいのはどっちだ、それくらいのヒール対ヒール。どっちも主役じゃないですか」と分析している。

　両者の対決ストーリーの始まりは、2008年9月の「DREAM.6」。青木が秋山に対戦要求をするも、カードは実現しなかった。

　昨年9月にはONEに所属していた2人に対してオファーがあり決戦の機運が高まったが、秋山が怪我を理由にオファーを断り、試合は消滅。青木が激怒する“場外戦”も大きな話題となった。

「僕ら令和世代の格闘家には作り出せない雰囲気。平成の格闘技と感じる」と語る平本は実は前回のRIZIN前に秋山と頻繁に練習していた。「練習着とかさすがだなとか思うんですけど、Valentinoの水着とかで練習してて、やっぱ違うなって（笑）。ジムに来る電動バイクに『CHANEL』って書いてあったり、秋山さんは秋山さん、あのまんますよね」とニヤニヤ。

　一方で「慕ってる後輩は多い。前向きだから人もついてくるのかなと」とも言う。

　青木からの挑発を受ける秋山の姿も見てきた。「シンプルにあんだけ言われたら黙って引けないよっていう気持ち。純粋に怒ってるんだなっていうのは伝わりますね。練習見ていても。その怒りがどう試合に関わってくるのか。煽り合いしたほうがいいとは思わないけど、そっちの方が単純に面白くね？って思います。2人ともプロなんだと思いますね」。

　試合展開については、「まじで分からない。試合中にどういうアクシデントがあるんだろうとか、勝敗を超えた勝負ってこういうことなのかな。毎年やればいいんじゃないですかね。勝負1回じゃもったいない。何回か見たいなとは思います。あの2人が試合終わって抱き合うとかないと思うんで、生きてる限り戦い続けたらいいのかなって思います」と第2弾、第3弾と定期イベント化を期待した。

　さらに「今の格闘技しか知らない人ほど見てほしい。素人にはオススメしないっす。完全玄人好みのハードコアな試合。ただシンプルに人の喧嘩が見たい人にはオススメ。本気でいがみ合ってる人はなかなかいない。いいものは見られる」と断言。普段の格闘技とは違うものが見られると、平本もワクワクしているようだ。

　試合は試合はABEMA PPVで独占配信される。