新型コロナによる在宅勤務は「皮肉」 金子恵美が解説「ある意味の働き方改革として進むことは間違いない」

2020年を迎えた日本社会は多くの困難に直面している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、経済への悪影響は必至で、日常生活ではマスク・消毒液不足が解消されず、人が集まるイベントや行事の“自粛ムード”も高まっている。また、「働き方改革」が進む中で、男性の育児休業取得など課題も多い。「処方箋」はあるのか。1児の母であり、元衆院議員でコメンテーターの金子恵美氏に聞いた。全3回の中編。

元衆院議員でコメンテーターの金子恵美氏【写真:ENCOUNT編集部】
元衆院議員でコメンテーターの金子恵美氏【写真:ENCOUNT編集部】

金子恵美氏に直撃! 東京五輪・パラリンピック開催は「『行われない』準備について念頭に置く段階」

 2020年を迎えた日本社会は多くの困難に直面している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、経済への悪影響は必至で、日常生活ではマスク・消毒液不足が解消されず、人が集まるイベントや行事の“自粛ムード”も高まっている。また、「働き方改革」が進む中で、男性の育児休業取得など課題も多い。「処方箋」はあるのか。1児の母であり、元衆院議員でコメンテーターの金子恵美氏に聞いた。全3回の中編。

――日本経済への打撃が懸念されます。
「間違いなくそういう面はあります。経済に大きな影響が出ています。注目するべきは、インバウンド(訪日観光客)です。昨今の日韓関係の悪化、米中摩擦によって中国も経済が厳しいという関係もあって、インバウンドが減っています。中国の方々が日本経済を支えているのはあれだけ大きかったんだ、という改めての実感もあります。観光業には相当のダメージがありますし、これだけ人々の行動が狭まると当然、経済は縮まってしまいます」

――人が集まるイベントの中止・延期が相次いでいます。安倍晋三首相による「イベント自粛要請」もありました。食事会も含めた“自粛ムード”の現状に、賛否が渦巻いています。
「自粛するな、という人たちのお考えもわかりますが、いまするべきなのは感染をこれ以上広げないことです。私は、タクシー運転手の感染が判明したあの瞬間からフェーズが変わったと思っています。感染経路がわからないのならば、できるだけ人ごみに行かないという方法しか手立てがないですよね。イベントで言うと、とりわけ高齢者を対象にするイベント、室内・屋内の密室で開催するイベントは極力やるべきではないと考えています。主催者にとっては悩ましいと思いますが、毎年行われる行事に関しては、今年は自粛という考え方でいいと思います」

――これから春を迎え、学校行事や就職活動にも影響は避けられません。
「この機会しかない行事、その年でしか勝負できないという方々の対応は大変難しいです。そういった人たちに対してできる限り迅速な情報提供をしてあげてほしいと思います。行うのか行わないのか、または、日程をずらすといった代替策を提示すること。例えば、就活のセミナーなどはインターネットや動画を活用した方法に切り替えるケースもあると思います。いずれにせよ、早く対象者に情報提供することが大事だと思います」

――今夏の東京五輪・パラリンピックの開催も危ぶむ声もあります。
「ただでさえ、東京五輪のマラソンの開催地が札幌に変更されるなど紆余曲折があり過ぎですが、新型コロナウイルスに関する今回は不測の事態でもあります。それこそ、『行われない』という準備について、私は念頭に置くべきだなと思います。現時点では、念頭に置くという段階でいいのかなと思っています」

――在宅勤務などテレワークの活用が増え、導入が進むといった見方もあります。
「言い方は変ですが、皮肉ですよね。災害時もそうですが、非常事態においても在宅勤務が有効だということで、これがある意味の働き方改革の一つとして位置付けられ、進むことは間違いないと思います。テレワークは移動の不安が解消され、柔軟な働き方ができると言われています。ただ、課題もあります。IT環境さえ整っていれば、あとは意識の改革があれば在宅で仕事はできますが、地方をどうするのか。さらには、女性の働き方の面で見ても、介護職や保育士などのケアワークの人たちはどうでしょうか。ケアワークは目の前にいる人を相手にする仕事です。テレワークがどこまで普及するのか。管理職への導入は進められると思いますが、まだまだ課題はあります」

□金子恵美(かねこ・めぐみ) 1978年2月27日、新潟県生まれ。42歳。早大卒。衆院議員時代は総務大臣政務官などを歴任した。政界引退後は、コメンテーターなど幅広く活躍している。

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