――動画を見てもらうために、どういう点を改善していったのでしょうか？

吉田「テーマがターゲットに合っているか。3～6歳はどんなことに興味があるのか。サムネイルは分かりやすいか。現在は子ども向けと判断された動画にはコメントが表示されないのですが、以前はコメント欄があったので、動画へのコメントやSNSの意見を反映して、また他のYouTuberさんの動向もチェックして、いろいろな視点で振り返りました。子どものおもちゃやパッケージも参考にしています」

――おもちゃですか？

吉田「おもちゃはターゲットによって色味が違うんです。例えば同じお世話遊びのお人形でも、3歳向けと6歳以上向けでは色の使い方が違います。低年齢向けのおもちゃは原色に近く、より上の年齢向けになるとトーンが淡い。『サンサンキッズTV』は低年齢の視聴者の方が多いので、サンサンなどのメインカラーはその年代向けの配色にしています。特に、赤や黄色は本能的にお子さまに興味を持ってもらいやすい色なので」

――配色までこだわられているのですね。100万人を突破して、次にやってみたいことはありますか？

吉田「お子さまや親御さんから、『サンサンと遊びたい』というメッセージをいただくので、コロナなどの課題もありますが、オフラインで触れ合える機会を作りたいです。作り手としても、普段お子さんの顔が見えない中で作っているので、一緒に遊んでもらえる機会は貴重です」

佐々木和哉「お母さまとお父さまの理解をもっと深めたいので、『サンサンキッズTV』がきっかけとなって、親御さんたちがつながるコミュニティができないかと考えています。リアルなイベントを弊社で実施するのか、総合施設や自治体、幼稚園・保育園などにこちらから伺うのか。早ければ今年中に何か始めたいと思っています」

□サンサンキッズTV　2017年4月1日にスタートした、3～6歳向けの子ども向けYouTube番組。メインキャラクター・サンサンとくもりんを中心に、動画で「楽しく学べる体験」を提供している。22年1月6日に登録者数が100万人を突破。