日本最大級のeスポーツ施設、なぜ東京タワーにオープン? 狙いは“文化の発信地”化

日本最大規模のesportsパーク「RED゜TOKYO TOWER」が4月20日、東京タワー「フットタウン」内にオープンする。単なるeスポーツ施設にとどまらず、さまざまなエンターテインメントを提供予定だ。館長を務める長野弘毅氏に、設立に至った経緯やeスポーツ発信への思いを聞いた。

新eスポーツ施設「RED゜TOKYO TOWER」が4月20日にオープンする【写真:ENCOUNT編集部】
新eスポーツ施設「RED゜TOKYO TOWER」が4月20日にオープンする【写真:ENCOUNT編集部】

4月20日オープン「RED゜TOKYO TOWER」のコンセプトとは

 日本最大規模のesportsパーク「RED゜TOKYO TOWER」が4月20日、東京タワー「フットタウン」内にオープンする。単なるeスポーツ施設にとどまらず、さまざまなエンターテインメントを提供予定だ。館長を務める長野弘毅氏に、設立に至った経緯やeスポーツ発信への思いを聞いた。(取材・構成=片村光博)

 東京のシンボルとして長く親しまれてきた東京タワー。「RED゜TOKYO TOWER」は、その直下にあるフットタウンに完成予定の“esportsパーク”だ。「eスポーツ」を冠する施設は近年増加しているものの、「RED゜TOKYO TOWER」は日本最大規模を謳い、実際にそのスケール、そして設備の多彩さは頭一つ抜けている印象だ。

 同施設が他と一線を画しているのは、ゲーミングPCを大量にそろえたりするだけでなく、最先端のXR映像技術の活用、ボードゲームの貸し出しとスペース提供など、多角的なエンターテインメントを用意している点だ。館長を務める長野弘毅氏は、次のように意図を説明する。

「『eスポーツ』と聞くと、かなり入口が狭いと感じる方も多いと思います。今、やっている方以外はなかなか馴染みがないかなと。ただ、『スポーツ』という概念自体を拡大していきたいというところで、どんな方でも楽しめる、リアルとデジタルを融合したようなさまざまなコンテンツをご用意しています。その入口から、普段触れたことがないような世界、eスポーツにどんどん触れていくというのが、この施設のコンセプトです。

 スポーツと言うと、体を動かして汗を流すというイメージがまだ強い。eスポーツという概念が世の中に受け入れられていくためにも、eスポーツに触れていない方々が『こういうものもスポーツと呼べるんだ』と感じていただければいいと考えております」

 日本では今でも「eスポーツ」という言葉が「体を動かさなければスポーツではない」と受け入れられないことも少なくないが、ここで言う「スポーツ」は「競技」の意味合いで使われる。「RED゜ TOKYO TOWER」ではボードゲームを「マインドスポーツ」と定義してスペースを提供し、ドライブシミュレーターも「eモータースポーツ」として導入。間口を広げ、まずは施設のさまざまなコンテンツに触れて楽しんでもらうことで、「eスポーツ」を再定義し、「eスポーツ」を広く受け入れられるものにする、という狙いが見て取れる。

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