東京女子プロレスのすべてが詰まった3・19両国国技館大会 エースが訴える熱い思い

みんなでたどり着いた両国国技館。そのメインで最後に花道を歩く。でも、決してこれがゴールじゃない。その先の未来を見せる!――東京女子プロレスのエース「桃色ストライカー」山下実優が、3・19東京・両国国技館大会にかける熱い思いを明かした。

中島翔子とのライバル対決に意気込む山下実優【写真:東京女子プロレス提供】
中島翔子とのライバル対決に意気込む山下実優【写真:東京女子プロレス提供】

「いつかは自分たちの団体で開催しよう」が山下実優と中島翔子の合言葉

 みんなでたどり着いた両国国技館。そのメインで最後に花道を歩く。でも、決してこれがゴールじゃない。その先の未来を見せる!――東京女子プロレスのエース「桃色ストライカー」山下実優が、3・19東京・両国国技館大会にかける熱い思いを明かした。

 中島翔子の挑戦を受けて立つが、2人は東京女子が旗揚げする4か月前に、DDTの2013年8・17両国決戦のダークマッチでタッグを組み、デビューしている。東京女子の旗揚げ前から、ともに夢を語り、汗を流してきた大切な仲間なのだ。「いつかは自分たちの団体で開催しよう」は2人の合言葉であり、つらいときも苦しいときも、それが頑張る原動力だった。

 山下は「東京女子単独で、両国大会を開催できる。それは本当に素晴らしいこと。選手、スタッフそしてファンのみなさんのおかげ」と、喜びをストレートに表した。しかもライバルとして、また、同じ夢を抱いた同志として、切磋琢磨(せっさたくま)してきた中島とのメインイベントに、何とも感慨深げ。今までの道のりが、走馬灯のように駆けめぐったことだろう。

 1月に王者・山下から「両国の相手は、中島しかない!」と挑戦者に指名。「リング上で、気持ちを真っ向からぶつけ合いたい。今の私のすべてを注ぐ。ここで倒さないと意味がない」とまで決意を固めている。トドメを刺すのはもちろんキック。そのバリエーションは豊富で一撃一撃が鋭い。中島を蹴り倒すしかない。

 そして「東京女子にとって、これがゴールではない。この大会において、今までやってきた通りに、東京女子らしく戦う。そしてもっともっと東京女子を大好きになってもらって、さらには東京女子の未来を見せなきゃいけない大会」と続けた。

 中島も「いつもみんなの真ん中にいて、みんなの1番上にいて、最強の壁」と山下を評価している。なおも「怪獣の目の前にずっと立ちふさがっている、さらに大きな怪獣みたいな存在」と、中島らしい表現で称えた。

 とはいえ、実は通算成績では中島が勝ち越している。何度か「並んだ、超えた」と手応えをつかんでも、山下の強さにあっさりとひっくり返されてきたという。だからこそ、3・19両国決戦で勝ちたい。東京女子が両国に進出できたことはうれしいし、めでたい。でも山下に勝てなければ、中島の両国決戦は夢のままで終わってしまう。完結しないのだ。

 山下も中島も「絶対に負けられない」3・19両国決戦。中島は「今度は、私が山下よりも大きな怪獣になる番」と自信をほのめかしている。山下は「未来を見せる」と繰り返し、3・19決戦のさらなる先も見据えている。山下の視線の先にはどんな世界が見えているのだろうか。

「少しだけ」パワーアップしたニューコスチュームも用意しているという山下。すでにコンディションも上々。臨戦態勢はできている。今すぐにゴングが鳴っても大丈夫だ。夢舞台の花道を最後に入場するのは、レスラー冥利に尽きるはず。これまでも大会を締める機会は多かったが、さまざまな想いが重なる両国国技館で「私たちが東京女子プロレス。これが私たち」とアピールできるのか。熱いまなざしを見る限り、間違いない。

「東京女子の現在・過去・未来」すべてが詰まった夢舞台。決戦のゴングが待ち遠しい。

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