藤巻亮太、「3月9日」に原点回帰のライブ レミオロメン時代の名曲たちも披露
ミュージシャンの藤巻亮太が9日、東京・日本青年館ホールで「Back to the Music!!! 2022」と題したライブを行った。ステージでは未発表の新曲「サヨナラ花束」のほか、レミオロメン時代のヒット曲「粉雪」「スタンドバイミー」など17曲を披露。藤巻が結婚する友人のために20年前に書き下ろしたという「3月9日」を披露する前には、「会場には、娘さんが今日入籍したというファンの方がいらっしゃいます」と、自身がレギュラーを務めるラジオ番組に寄せられたメールのエピソードに触れながら客席を見つめ、「ファンの方が今日という日を記念日として、大切にしてくださることは本当にうれしいこと。おめでとうございます」と祝福した。
「3月9日」は結婚する友人のために20年前に書き下ろした1曲
ミュージシャンの藤巻亮太が9日、東京・日本青年館ホールで「Back to the Music!!! 2022」と題したライブを行った。ステージでは未発表の新曲「サヨナラ花束」のほか、レミオロメン時代のヒット曲「粉雪」「スタンドバイミー」など17曲を披露。藤巻が結婚する友人のために20年前に書き下ろしたという「3月9日」を披露する前には、「会場には、娘さんが今日入籍したというファンの方がいらっしゃいます」と、自身がレギュラーを務めるラジオ番組に寄せられたメールのエピソードに触れながら客席を見つめ、「ファンの方が今日という日を記念日として、大切にしてくださることは本当にうれしいこと。おめでとうございます」と祝福した。(取材・文=西村綾乃)
「今年も記念すべき日がやってきました」と話したライブは、レミオロメンの「ロックンロール」で幕開け。「サンキューの日ですから、いつも応援してくださっているみなさんの思いに応えていきたいと思います」とバンド時代の曲や、ルーツになった曲をエピソードを交えて披露していった。
カバー曲を披露した場面では、山梨県で暮らしていた中学2年生のときに初めてライブを見たBUCK-TICKのメジャーデビュー曲「JUST ONE MORE KISS」を妖艶(ようえん)に歌唱。藤巻は「先輩に借りたCDを聴き込んで会場に行きました。会場ではCDで聴いていた音と全く同じ音が、家では聴けないような音量で聴こえてきて。ご本人たちが弾いていて。14歳の僕はびっくりして。未だにその光景が焼き付いている」と興奮気味に語っていた。
持っていたフェンダー・テレキャスターを、ギブソン・レスポールに持ち替えたMCでは、初めてライブを見た衝撃から、ギターを手にするまでの逸話も告白。「このギター(レスポール)は、中2のときに買ったものです。奥田民生さんが弾いているのを見て、『これが欲しい!』と夏休みに桃の出荷を手伝ってお金を貯めました。7万円ぐらいになったのかな。でもそれでは足りなくて、不足は親が出してくれた。このギターが音楽をやることへの道を開いてくれた」と感謝。裏側に奥田のサインが入っているレスポールを撫でると、初めてギターで弾けるようになった曲であると振り返ったユニコーンの「すばらしい日々」を熱唱し会場を揺らした。
自作曲の節目としては「レミオロメンとしての活動を休止し、ソロになって悩んでいた時期に『今日、できることを頑張ろう』と前向きになれたときにできたターニングポイントになった曲」として「日日是好日」を披露。ほか11日に発生から11年を迎える東日本大震災に触れ「震災後、できることはないかと1か月に1度、被災地を訪れて歌っていたことがありました。被災地を巡る中で僕ら一人一人が光を集めることができる存在になれたらという思いがわき、願いを込めて『光をあつめて』という曲が生まれました」とエピソードを語り、力強い歌声でソロデビュー曲である同曲を歌い上げた。
藤巻は2004年にリリースした「3月9日」が、世代を超えて親しまれていることにも感謝。「『3月9日』はレミオロメンのメンバーにとっても大事な曲。作った僕らの手を離れて、卒業や門出の歌として歌ってもらえていることは奇跡としか言いようがない。22年3月9日をみんなと共有できることがうれしい。ライブができるって幸せなこと」とファンとの時間をかみしめていた。
山梨県出身の藤巻は00年12月に結成したロックバンド、レミオロメンのボーカル・ギターをして03年にデビュー。バンドが活動を休止した12年からソロとして活動している。「Back to the Music!!!」と題した企画は20年に自身の節目になった曲を演奏するライブとして初開催。アマチュア時代に影響を受けたアーティストの楽曲や、デビュー後に聴き込んだ曲などを5日間かけて歌いファンを楽しませていた。今年はカバーはもちろん、自身にとって転機になった自作曲も演奏。サンキューの日(3月9日)にちなみ、音楽を続けてこられたことへの感謝の思いも込め選曲したという。